内匠遺跡(富岡市内匠)

たくみいせき(とみおかし たくみ)



所在地:群馬県富岡市内匠 他
形式:集落遺跡
年代:縄文時代から中世まで[1]

内匠遺跡、下高瀬遺跡と呼ばれていた遺跡は、上信越自動車道の富岡インターチェンジ付近に位置し、工事に伴う調査時に内匠上之宿、内匠諏訪前、内匠日影周地、内匠日向周地、下高瀬上之原、下高瀬前田、下高瀬寺山という各遺跡に分割されて扱われることになった[1]。
現地は鏑川とその支流の涸沢川にはさまれた、「離れ山」と呼ばれる東西方向に細長く続く丘陵地帯であり、この丘陵を縦断するような形で上信越自動車道が通っている。なお、弥生時代の丘陵上拠点集落として有名な中高瀬観音山遺跡はすぐ近くである。
遺物は先土器時代から縄文時代早期までのものも若干発見されてはいるが、住居跡は縄文時代前期以降のものが検出されている[1]。
内匠上之宿遺跡の縄文時代住居跡としては、竪穴住居跡と敷石住居跡で確実なものが4軒(中期から後期)と住居跡の可能性がある土坑がいくつか検出されている[1]。出土した土器も、中期末から後期前半のものが多い[1]ということなので、縄文時代としては中期から後期にかけてがこの場所で最も集落が栄えた時期だったのであろう。



南西から見た状況(富岡インターチェンジ)

以下の出土物は、1997年3月2日に吉井町産業文化会館で開催された、上信越自動車道地域埋蔵文化財発掘調査(整理)事業終了記念講演会 「遺跡が語る鏑の歴史」において展示されたものである。
その場におられた群馬県埋蔵文化財調査事業団の方によると「写真撮影も、その写真のインターネット上での公開も問題ない」とのことだったので、撮影させていただいた。
内匠諏訪前遺跡出土の磨製石斧
内匠上之宿遺跡出土の注口土器




このサイトに情報がある遺跡の一覧と地図 - List and map of remains
群馬県の縄文時代遺跡 - Remains Of Joumon Era In Gunma



文献

[1]内匠上之宿遺跡