原前1号墳(古海)

はらまえ1ごうふん(こかい)



所在地:群馬県大泉町古海
形式:帆立貝形墳
大きさ:全長54m,墳長37m,高さ3.56m[1];高さ3.3m[2],[3]
築造年代:5世紀末[1];6世紀初頭[2],[3]

古海原前古墳群には墳丘が現存するものも多いが、そのうち、現在これだけが史跡として復元整備されている。但し、確保できた土地の関係もあると思われるが、設営当初の形状と(発掘調査者が)想定しているものを完全には復元できてはいない。説明パネルは充実している。
以前は円墳とされていたが、発掘調査により、西南側の周濠が予想されたより外側に検出され[3]、円墳ではないと考えられるようになった。
主体部は、発掘調査の結果、3基の礫槨と、その下に1基の粘土槨が重なって作られていることがわかった[3]。
出土品のうちで最も他の古墳との関係で注目されているのが、第3主体部(上から番号がふられているので、2番めに埋葬された人の副葬品ということになる)から出土した「画文帯神獣鏡」である。これは、熊本江田船山古墳・三重県神前山古墳・三重県井田川茶臼山古墳・栃木県宇都宮市雀宮牛塚古墳など、多くの古墳から同型鏡が出土している[3]。


東から見た墳丘




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文献

[1]現地の大泉町教育委員会による説明パネル
[2]群馬県の史跡 古墳編
[3]古海原前古墳群発掘概報