スタイルをいろいろ指定すると,長くなってしまうのはどうもいただけない。短縮属性以外にもまとめて指定する方法がいくつかある。
見出しに使う H1 や H2 をいずれもゴシックフォントにする場合に,これらをまとめて指定できる。ただし,これは <STYLE>...</STYLE> の中やリンクされたスタイルシートでの話。
H1, H2 { font-family: "MS Pゴシック", Osaka, Gothic, sans-serif; }
複数の要素を半角カンマで区切って一気に指定する。これは,
H1 { font-family: "MS Pゴシック", Osaka, Gothic, sans-serif; }
H2 { font-family: "MS Pゴシック", Osaka, Gothic, sans-serif; }
と同じだから記述量はかなり減少する。
<P>...</P> でくくられた段落の中に登場する <STRONG>...</STRONG> は赤,<EM>...</EM> は緑に文字色を変えることを考えてみよう。
P STRONG { color: red; }
P EM { color: green; }
本来なら周囲のスタイルが継承されるのであるが,<P> の中にある <STRONG> や <EM> というように「入れ子」になった部分に色を指定できる。このように半角のスペースで区切るところが,上のグループ化との違いである。<P>...</P> の外では効果はないわけで,たとえてみると「内弁慶」といったところ。
グループ化と「入れ子」を合体させることもでき
H3 EM, P EM { color: blue; }
のような指定もできる。これは以下と同じである。
H3 EM { color: blue; }
P EM { color: blue; }
詳細については,First step CSS の <STYLE>や Step forward CSS の「継承」と「入れ子による識別」を参照されたい。