Academic HTML à la carte

Orientation to CSS
試してみよう CSS

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今日の World Wide Web 全盛は,ブラウザの寄与するところが大きかったことを疑う人はいない。同時に,グラフィカルな最新ブラウザは <LAYER><MARQUEE> といった独自の記述を持ち込んでしまった。そもそも <FRAME> だって,元を正せば Netscape Navigator 2.0 が持ち込んだものだった。このような拡張はいっぱんに視覚的な表現力を高めてくれたが,一方で異なる環境にいる人たちを切り捨ててしまう結果となってしまったようだ。自分の環境でうまく表示できたからといって,他の人にも同じように見えるとは限らない。

W3C の HTML4.0 に正式採用されたカスケーディングスタイルシート(CSS)は,Web ページにおけるレイアウトの自由度を上げることができる。「この文字をもう少し上へ」とか「枠をつけてみたい」などということが,画像を使わずにできるようになる。Microsoft Internet Explorer 3.0/4.0,および Netscape Navigator 4.0 が CSS に対応している。

しかし,スタイルシートを使うことの真の意味は,文書の骨格や中身と,いわゆる「見た目」の部分とを分離できることにある。「そんなことができるんですか」って? これが案外簡単にできるのです。見た目の部分は <STYLE>...</STYLE> の中に,本文は普通の <BODY>...</BODY> に書けばよい。さらに外部スタイルシートを使った場合は,この変更が関連したすべての文書にたちどころに反映されるので,文書のメインテナンスは飛躍的に向上する。

最近では多くのユーザが Internet Explorer 4.0 や Netscape Navigator 4.0 を使っているようなので,CSS を使用する価値は十分にありそうだ。仮に CSS に未対応のブラウザで見られたとしても,文書の骨格は余すところなく相手に伝わることになる。CSS に初めて接するときには,長いプロパティの名前に煩雑さを感じるかもしれないが,それをひとたび乗り越えると美しい Web Life があなたを待っている。まずは CSS を試してみよう。


解決! センター化学 I
解決! センター化学 I ◆ Z 会出版

Copyright (C) 1998 Studio HEXANE
改訂増補版 Nov. 19, 1998