Section 7 : 文書の途中へジャンプ

 いくつかの章や節を持つ大きな HTML ファイルでは,その章や節などといった文書内の各セクションをジャンプ先に指定できる。

ジャンプ先を決める

 1 個のファイルからなる大きな HTML のファイルを作ると,文書の途中へジャンプさせたくなるときがある。そのような場合,先頭に目次を用意しておいてそこから各セクションにジャンプできれば便利になる。本の数か所に“しおり”が挟んであれば,そのページはすぐにさがしだせる。

 そのためには,まず,その“ジャンプさせたい部分”に名前を付けておく。これは,

<A NAME="(名前)">...</A>

と記述する。(名前)は一般に半角英数字で,ジャンプ先が複数あるときには別々の名前をつける(複数の箇所に同じ名前をつけてはならない)。

 <A NAME="...">...</A> のあいだに何か書いても,別にそれがどうなるというわけではないのだが,とりあえずジャンプの到達地点として文字をくくっておこう。

<A> の属性
属性解説
NAME 文字列 ジャンプの目的地を指定する一意の名前
HREF URI ジャンプ先のURI(URL)を値にする。

文書の途中へジャンプ

 さて,ここへほかからジャンプさせるわけだが,それに使うのは Hello world HTML の Section 6 で見たように <A HREF="...">...</A> であった。

■ 同じファイル内へジャンプ

<A HREF="#(名前)">...</A>

 単に,ふつうのジャンプに“#(名前)”がついただけである。

■ 別のファイルへジャンプ

<A HREF="(URI)#(名前)">...</A>

 他のファイルの名前を付けてある特定の箇所へもジャンプできる。読者にとっては,ジャンプ先にある目的の情報にダイレクトにつながるから,いちいち探す手間が省ける。URI(URL)は絶対指定でも相対指定でもかまわない。

<H2><A NAME="contents">目次</A></H2>
<UL>
  <LI><A HREF="#section1">1. はじめに</A>
  <LI><A HREF="#section2">2. インターネットとは</A>
    <UL><LI><A HREF="#section2.1">2.1 Web の歴史</A></UL>
  <LI>その他の目次項目
</UL>
<H3><A NAME="section1">1. はじめに</A></H3>
<H3><A NAME="section2">2. インターネットとは</A></H3>
<H4><A NAME="section2.1">2.1 Web の歴史</A></H4>
<P><A HREF="#contents">先頭へ戻る</A></P>

目次

1. はじめに

(第 1 章の本文)

2. インターネットとは

(第 2 章の概要)

2.1 Web の歴史

(第 2 章第 1 節の本文)

.....

先頭へ戻る

 文書の先頭に名前を付けて,文書中のセクションの終わりに“先頭へ戻る”を書いておけば,微力ながら快適に閲覧してもらう助けになるはずである。


◆Summary

 他からジャンプされるときの目的地として,見出しなどに(名前)をつけておくことができる。ジャンプするときは,この(名前)の前に「#」をつけて指定する。