・まえがき
多くの人は、このページを見て、意表をつかれるかもしれない。このページに
書かれている使徒の番号は私の独自解釈であるから、一部の人とは違ったものと
なるだろう。
エヴァの謎の最大なものとして「第1・第2使徒が現われないのは何故か?
いるとするならば、それは何か?」というものがある。
私はその問題に明確に答えることができる。残念ながら多数説ではないが。
まず、「エヴァは聖書を題材にしているのだから、使徒の数は恐らく12か13に
違いない」と考えることができる。ところが、使徒の数はTV版出現だけで
15体であり、13にもならない。
そこで、そのつじつまを合せるために多くの珍妙な説が提案された。
そのうちのひとつが「ゼーレが使徒を作ったのではないか?」という説であるが、
これは多数説とはならなかった。「どうやって使徒を作ったのか?」という
ことに答えられなかったからである。
こうした謎は、後天的なものと考えることができる。エヴァの初期設定では
ラストに「月から12体の使徒が飛来する」ことになっていた。
エヴァは様々な設定変更が、TV放送中に行なわれており、特に謎担当とされる
山下いくと氏がエヴァから離れて以来、設定は意図的かどうかは
ともかくズタズタにされている。
恐らく、当初の設定ではアダムが第1使徒であり、第2使徒は
かつて亡んだ先住人間(アトランティスとかが有名。ナディアとの関連も
指摘できる)であり、エヴァは先住民族が残した神に対抗する兵器であった
のではないか(この設定ではリリスは出現せず、レイは巨大化しないだろう)。
過去になった設定に救いを求めるよりは、まず設定変更を受け入れて、それ
から原因を探る のが妥当だろう。
「使徒は全部で12又は13体である」という仮定が成立すると考えるならば
そのうちいくつかがゼーレの作り出した使徒であろう。しかし、本当の使徒は
全て殲滅しなければならない。したがって、その時点で本当の使徒が
まだ出現していないのにゼーレ作の使徒が現われるとは考えにくい。そのことを
考えた上で考察していく。
イロウルはゼーレが作り出した使徒ではない普通の使徒である という説がある。実際、この使徒以降にもなお、本当の使徒がいると考える方が 自然に思える。
しかし、この使従ほどゼーレの目的にかなう使徒もめずらしい。
ゼーレにしてみればゲンドウの意のままに動くダミープラグの開発は
あまり本意でないはずだ。チルドレンの管理こそネルフがするべき仕事である
と考えるだろう。
さらにこの使徒は自爆決議を行ない、それを回避するためMAGIの物理消去を
ネルフに要求している。使徒撃退が任務のネルフはそれに応じるしかないだろう。
これによりMAGIをゼーレの本拠地である松代へ移動させることができる。
これは#25′でのMAGIへのハッキング同様、ネルフへの監視を強めたい
ゼーレにとって重要な目的にかなう。
さらにゲンドウが「誤報だ!」と言い張るところも、この使徒が
ただの使徒ではないことを暗示している。司るものが「恐怖」であることも
この使徒がゼーレ作であるとすると、意味深になる。
この第12使徒こそが「ネルフ本部へ直接侵攻しなかった使徒であるから
ゼーレの作り出した使徒に違いない」という説がある。
しかしながら絵コンテ5巻の巻末インタビューにあるように、アダムへ向かわず
シンジを取り込むことを目的としたように見えるのは、「使徒が人間と
コミュニケーションをするためにシンジの内面自己という『よりわら』を
必要とした」と考えることができる。
もちろんゼーレがチルドレンを精神汚染させるために用意した使徒とも
考えることができるが、第14使徒ゼルエルは使徒の中でも最強と言われ、この使徒が
ゼーレ作と考えることは難しい。まだ第13, 14使徒が残っているのに
使徒攻略のための重要なモノであるチルドレンを精神汚染させる必要性は
ないであろうと思われる。
これも「シンジを精神汚染させるための使徒である」と考える向きもある
ようだが、第14使徒ゼルエルが残っている以上、チルドレンを精神汚染させる
必要性は見いだしにくい
「アダムへ向かわず、発令所へ向かったのはおかしい」という説もあるが
ゲンドウの右手を狙ったとも考えられるし、絵を優先したとも考えられる。
可能性は捨てがたいものの、他と比較すると、ゼーレ作である可能性は低い
侵攻する装いも見せなかった第15使徒に、パターンが青からオレンジに
周期的に変化する第16使徒。いずれもエヴァパイロットの精神汚染を目的と
していると考えることが自然で、ゼーレ作の使徒がいるとすれば、真っ先に
候補に挙がるものであろう。
「きちんとアダムへ向かったのだからこれは普通の使徒である」という 説もあるが、普通の使徒が残っているのに、エヴァパイロットを精神汚染させる 合理的理由も乏しいため、ゼーレが作った使徒であると考えることが自然である。
彼の目的は当然、残ったパイロットであるシンジに対する精神汚染であることは
疑い得ない。風呂場や彼の個室で何があったか定かではないが、誰にも好かれた
ことのなかったシンジに「僕は君に会うために生まれてきたのかもしれない
」などというセリフを吐くなど、このことを裏付ける証拠は多い。
さらには、綾波レイを使徒として覚醒させることにも、一役かっているとも
推定できる。
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