アクセシビリティの向上のために

アクセシビリティを高めるということは様々な能力や環境にあるユーザの情報を提供できるようにするということだけでなく,インデックスエンジンが情報を収集する際にも役立つ。一貫性,一般性,シンプルさ,再利用性,妥当性を持ったページを作ることを心がけよう。

明快なページづくりをこころがけよう

ページをつくる,際につねに一貫性と明快さをもたせるよう心がけよう。長々と書くのではなく,簡潔に書くのが望ましい。簡潔すぎて説明になっていないようでは困るが,長く書かれてもユーザとしては読む煩わしさを感じるだけである。内容を十分に伝えていてかつ簡潔なものが求められる。レイアウトなどの視覚的な表現において,複数のファイルからなる一連の文書では,一貫したデザインにするとよい。情報の検索において,ユーザがページの構造を理解するのに役立つ。

最新の W3C 技術を用いる

HTML 以外のフォーマットで提供される情報には,特別のプラグインやアプリケーションを使わないと見たり操作したりできないものがある。また,特定のブラウザにしかサポートされていない要素や属性を用いると,対応していないブラウザでアクセスしている人は,その情報を得られないこともある。このように W3C に規定されていない技術の使用は,ユーザを限定し,全てのユーザに対して同様の情報の発信をすることを妨げることがある。そのため,できるかぎり W3C に準拠したHTMLを記述することが望ましい。たとえば,現在(1999年 5月)では,できる限り HTML 4.0 strict を使用すべきであろう。

しかしページの構築にあたって,ブラウザ独自の HTML を記述したい場合は,その要素に対応していないブラウザのユーザのために,W3C に準拠した代替ページを用意するべきである。もちろんその代替ページはオリジナルのページと同等の情報をユーザに伝えるものでなければならない。ページを管理していく上で,ページの更新を行った場合,その都度,代替ページをその時点で利用できる技術の中で最も適切なものを利用してつくるべきである。W3C 以外の技術を使うときには,このページを見るために必要な条件を,このページへのリンクのあるページで前もって記述しておく必要がある。その際には TYPE 属性などを利用するといいだろう。

使い勝手の良いナビゲーションを提供しよう

探している情報をすばやく見つけることができ,軽快にページを閲覧をできるようなナビゲーションを提供しよう。例えば,目次には項目名だけでなく,内容の簡単な説明をつけると閲覧者が必要とする情報をあちらこちら探し回る必要も少なくなる。また,一連の文書には一貫性のあるスタイルやナビゲーションを提供するとよいだろう。一貫されたスタイルはユーザがページの構造を把握するさいにその理解を助ける。サイト全体の概観としてサイトマップを提供するのもよい。そうすればユーザが目的とする情報を得るまでにかかる作業はさらに短縮され,ユーザにやさしいページになるだろう。

<META><LINK> を記述して文書間の関連情報を記述しておく。こうするとオフラインで閲覧する場合に便利である。オフラインで利用する人のために,ダウンロードファイルを用意することも大切であろう。


解決! センター化学 I
解決! センター化学 I ◆ Z 会出版