'**'とは、大きな修正があることを示す


[アイキャッチ]Do you love me ?


**水没した第3新東京市の湖畔

〔#25′冒頭のまま〕
真夏の太陽が照りつける陽炎たつ湖畔
綾波レイが零号機で自爆してできた、第3新東京市の沈む湖
頭が崩れ落ちた天使像が湖面から突き出ている
渚カヲルと初めて会った場所
碇シンジ一人で俯いて立っている
シンジ:OFF僕はどうしたら‥‥‥
   :OFF僕はどうすればいい?

突然、
湖面から突き出ている電柱からトランスが湖面に落ちて、
波紋が広がっていく


**中学校。トウジたちとの別れ 〔#25′ボツシナリオ。実際には24話カヲルと会う直前くらい〕

夕景。上空を離陸した輸送機が埋め尽くしている
中学校、校門。閉鎖の案内
爆風が吹き込んでめちゃめちゃになった教室
校庭のバスケットコート。面した校舎の窓ガラスはことごとく割れている

に、INするバスケットボール
追うようにINする(トウジの)車イス。トウジのドリブルの音
バスケットゴールなめて反対側のゴールポスト付近でうつむくシンジ
シュートされてネットをINOUTするボール

ネットごしに後ろ姿のシンジ。空を飛ぶ輸送機を撮り続けているケンスケ
 ケ :(シンジを見ずに)委員長たちは今朝の便で出発したよ
シンジ:‥‥‥

LONG。校舎が大きくえぐれており、コート上にも無数の破片がある
ドリブル音がゆっくりになる
トウジ:何や知らんけど、ワシら全員、ドイツ行きや
 ケ :明日ね。
    疎開‥‥ というわけでもなさそうだけど

トウジ、話しながら、シュートの構えを見せ、シュートする
トウジ:ま、てなわけで‥‥
    礼!

シュートが決まり、リバウンドはトウジの手に戻る
トウジ:ゆーとこと思うてな
    ありがと。
    ホンマ、ワシはそう思うで、シンジ
シンジ:‥‥‥
 ケ :じゃあな。碇
    元気でな

シンジを励ますかのようにトウジ、無言でボールをシンジにパスするが、こぼすシンジ
受けそこねたシンジの手

シンジの主観。遠くに転がるボール
もう、だれもいない
PANUPして、遠ざかる飛行機雲


**シンジのインナースペース〔#25。実際にいる場所はケイジ〕

シンジの前に浮かび上がる初号機
シンジ:エヴァンゲリオン初号機‥‥‥

シンジをつかむ初号機(#24のカヲル同様)
シンジ:結局僕は、これに乗るしかないのか‥‥‥

カヲルの笑顔のインサート
シンジ:好きな人を殺してまで

”#1で「乗れ!」と言うゲンドウ”のインサート
シンジ:父さんや、みんなのいう通りに

”#6で「じゃ、寝てたら」と言うレイ”のインサート


[テロップ]何故、エヴァに乗るのか


”#1で「乗りなさい」と言うミサト”のインサート
シンジ:みんなが乗れっていうから


[テロップ]だから、エヴァに乗るのか


”#4で「そんな気持ちで乗られると迷惑よ」と言うミサト”のインサート
シンジ:みんなの、それがみんなの為なんだから、いいじゃないか!


[テロップ]みんなの、他の人の為にエヴァに乗るのか


”その他、他人にイヤなことを強制されているイメージ”のインサート続く
(「ミサトさんも綾波も怖いんだ」に対応するように)
シンジ:そうだよ! いいことじゃないか!
    とてもいいことじゃないか!!
    そうすれば、みんながほめてくれる!
    大事にしてくれるんだ!

体育館にポツンとあるパイプ椅子にシンジ。そこだけピンホール光があたっている
シンジの後ろにアスカがFI
アスカ:(吐き捨てるように)ウソね
シンジ:え?

シンジの前のアスカ(#16あたりのイメージ)
(”他人にイヤなことを強制されているイメージ”のインサートも入る
 「ミサトさんも綾波も怖いんだ」に対応するように)
アスカ:そうやってまたすぐに、自分に言い訳してる
シンジ:そうかな?
アスカ:「自分のためにがんばっているんだ」と、思うこと自体
    楽な生き方してるっていうのよ
シンジ:そうなのかな?
アスカ:要するに寂しいのよ。シンジは
シンジ:そうなのかな?
アスカ:他人にしがみつくことで、自分の寂しさ紛らわせているだけじゃない
シンジ:そうなのかな?
アスカ:そんなの、ただの依存。共生関係なだけじゃない
シンジ:そう、かもしれない
アスカ:自分が人に求められることを、ただ望んでいるだけじゃない!
シンジ:そう、かもしれない
アスカ:人から幸せを与えられようと、ただ待っているだけじゃない!
    偽りの幸せを!!


**アスカの入院する病院、病室〔#25′〕

ハッとするシンジ〔画面は#25′でアスカを起こす直前〕

〔#25′の画面を逆転再生〕
アスカが入院する303病室
『第一脳神経外科』のプレート
ア ナ:東棟の第2、第3区画は本日18時より閉鎖されます
    引継作業はすべて16時30分までに終了してください

(再び)医療機器に囲まれたベッドの脇に立つシンジ
シンジに背を向けて、アスカが眠りながら点滴を打たれている
シンジ:ミサトさんも、綾波も怖いんだ‥‥‥
    助けて‥‥‥、助けてよアスカ‥‥‥

静かに話しかける
アスカ、ゆっくりと呼吸しながら眠っている
シンジ:ねえ、起きてよ‥‥‥
    ねえ‥‥‥
    目を覚ましてよ‥‥‥

アスカの肩に手を掛けて軽く揺する
シンジ:ねえ、ねえ、アスカ!、アスカ!!、アスカぁ!!

今度は強く何度も揺する
音を立て揺れている点滴のパック
アスカ、目を覚まさない
シンジ、すすり泣いている
シンジ:助けて‥‥‥、助けてよ‥‥‥、助けてよ‥‥‥
    助けてよ‥‥‥、助けてよ‥‥‥
    またいつものように、僕を馬鹿にしてよぉ

さらに強くアスカを揺する
シンジ:ねぇ!!

シンジに揺すられて仰向けになるアスカ
センサーが引っ張られて外れ、パジャマのボタンが外れ、胸が露わになる
パジャマの上着とパンティーしか身につけていないアスカ
シンジ:はっ!

息を飲み、見つめるシンジ
赤地に白で「LOCK」と表示されたドア

シンジの荒い息と心電図の電子音だけが室内を包む
シンジの息づかいが荒く早くなり、不意に止まる
シンジ:(呼吸音・だんだん荒く)
    はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、
    はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、はぁ
    (シンジが射精した声)うっん!

白い精液のついた右手を見るシンジ
シンジ:最低だ‥‥‥
    俺って‥‥‥


*発令所

日向、伊吹、青葉の三人がコーヒーカップを手に話している
伊 吹:本部施設の出入りが全面禁止!?
日 向:第一種警戒態勢のままか
伊 吹:なぜ?
    最後の使徒だったんでしょ、あの少年が
青 葉:ああ、すべての使徒は、消えたはずだ
日 向:今や平和になったって事じゃないのか?
伊 吹:じゃあここは?
    エヴァはどうなるの?
    先輩も今いないのに‥‥‥
青 葉:ネルフは、組織解体されると思う
    俺たちがどうなるのかは見当もつかないな
日 向:補完計画の発動まで、自分たちで粘るしかないか

カウントダウンされているディスプレイ


**ゼーレとの通信室

ゼーレのマーク
キール:約束の時が来た

ロンギヌスの槍を写す月の衛星画像
公務室の机と椅子に座ったゲンドウと傍らに立つ冬月。 モノリスに取り囲まれている
キール:ロンギヌスの槍を失った今、リリスによる補完はできぬ。
    唯一リリスの分身たるエヴァ初号機による遂行を願うぞ
 碇 :ゼーレのシナリオとは違いますが...
冬 月:人はエヴァを生み出す為にその存在があったのです
 碇 :人は新たな世界へと向かうべきなのです。その為のエヴァシリーズです
委 員:ヒトは、今の姿だからこそヒトと言えるのだ
委 員:ヒトの「かたち」を捨ててまで、エヴァという名の方舟に乗ることもない
委 員:これは通過儀式なのだ。閉塞した人類が再生するための
委 員:滅びの宿命は新生の喜びでもある
委 員:神もヒトもすべての生命が「死」をもってやがてひとつとなるために
 碇 :死は何も生みませんよ
キール:では君達に与えよう

消えるモノリス。真っ暗の中、ゲンドウと冬月の足元だけが光る
冬 月:人は生きていこうとするところに、その存在がある。
    それがエヴァに残った彼女の願いだからな

注:
 あまりうまく書けませんが、当初の目的はエヴァ又はリリスに全ての人が ひとつに溶け込み、別の惑星を探すことであったようです。
 しかし、ロンギヌスの槍を失ったこの状態では、リリスをコントロールすることが できません。そこで代わりに、ゼーレは、エヴァによるアンチATフィールドの 解放により、全ての人たちを生命のスープ、すなわち原始地球に歴史を戻すことを 目指していたようです。
 一方、碇たちは「それでは人がもう一度今の状態になるには40億年近く かかってしまう。それまでに太陽の寿命が尽きてしまう」と主張し、ゼーレに 反対をとなえたわけです。


**ゲンドウの執務室(発令所の方がよいか?)

(机の周りしか見せない)
コンソールのキーを打ちはじめるゲンドウ

下のように表示されているディスプレイ
| MAGI LOWLEVEL CONTROLL SYSTEM
| 1. ALL SYSTEM BACKUP
| 2. RESTORE BEFORE BACKUP
| 3. SYSTEM HALT
| 4. SYSTEM REBOOT
| 5. COMAND PROMPT
|
| SYSTEM CONDITION
| MAGI 00 command ROOT LOGIN ON ttyp0 FROM *****
| MAGI 01 MARCIOL PROCESS ACTIVE RATIO 0.1%
| MAGI 02 BALTAZARL PROCESS ACTIVE RATIO 0.1%
| MAGI 03 CASPER PROCESS ACTIVE RATIO 0.1%

 碇 :MAGIの直接コントロールです
    使徒侵入のときよりさらに直接的な
冬 月:赤木君も知らないというわけか
 碇 :ナオコは知っていましたよ。このシステムを作ったんですからね
    たった一人でもコントロールできるように
冬 月:結局、信じられるのは自分だけか
 碇 :(遠い目をしている)時として女はずいぶんと変わるものですね

稼働率が変化していくディスプレイ
ゲンドウ、コンソールを操作する
ディスプレイに、ノートパソコンを見入っているミサトが写る(監視カメラ)
メインの画面

      

監視カメラの画面
冬月:葛城君か

ゲンドウ、コンソールを操作して、
ミサトの接続を切る
ミサト:そう、これが
セカンドインパクトの真意だったのね

ミサト:気づかれた!
バックアップ開始。
カウントダウンしはじめるディスプレイ
 碇 :知りたいという
    欲望は誰にでもある
銃をもち警戒しているミサト。転がる缶コーヒー
冬月 :それで
    泳がせておいたのか?
    あの男を
ミサト:いえ、ちがうか
 碇 :知ろうとするのは自由だよ
    そして
    そのために行動することも
    
かぶりを振るミサト

ミサト:はじまるわね
 碇 :よいことだよ。ただ、
    いまさら知ったところで
    どうしようもあるまい
    もう賽は投げられている
    君の役割もね
逃げ出そうとしているミサト

ディスプレイに"BACKUP COMPLETED"の表示
 碇 :赤木リツコ君はMAGIを使って自殺を図るでしょう
    冬月先生。そのとき、こいつをリストアしてほしいのです
冬 月:私を信用するのか?
 碇 :老人達より先にコトをはじめなきゃならないのでね
冬 月:はじめるのだな
 碇 :ええ。ユイの意志でもあります。先生も異存がないでしょう


[テロップ]つづく


1999.12.28
2000. 1.06 シンジのインナースペースを追加。ゼーレとの通信室に解説を追加。 フッタを修正
2000. 1.15 HTML の記述ミスを修正
2000. 2.21 細かいミスを訂正。#25′ボツシナリオにある トウジたちとのシークエンスを追加




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