'**'とは、大きな修正があることを示す


[サブタイ]Love is destructive.


**湖底に沈む弐号機(#25′ボツシナリオ)

水中。ゆっくりPANDAWNすると湖底に沈む弐号機
暗く、金属面の見えるプラグ内。ゆっくりと目を覚ますアスカ
アスカ:ここは?
    エントリープラグ? エヴァの中??

レバーを握り、スイッチを入れてみるが、なにも起こらない
アスカ:OFF 何よ、これ
    動かないじゃない、このポンコツ

言い終えた後、力の抜けた感じのアスカ
アスカ:ポンコツは私の方か‥‥‥

何かに気づいて(可能ならば「肉体に銃弾が入る音」)
アスカ:何? 水の音?

急に吐き気をもよおす。体を丸めて、口元を押さえる
アスカ:(ラストシーンと同一)
    きもちわるい‥‥‥


*本部通路内

戦自の無線が聞こえてくる
戦自:(無)第2層は完全に制圧
戦自:(無)送れ
戦自:(無)第2発令所、MAGIオリジナルは未だ確保できず
   左翼下層フロアにて交戦中
戦自:(無)5thマルボルジェは直ちに熱滅却措置に入れ!

死体の中からゆっくりと起きあがるネルフスタッフ
戦自隊員に見つかり、両手をあげて投降しようとする
いきなり銃で撃たれ倒れる
近づき、さらに頭部に2発撃ち込む戦自隊員

戦自:(無)エヴァパイロットは発見次第射殺
   非戦闘員への無条件発砲も許可する
戦自:(無)ヤナギハラ隊、シンジョウ隊、速やかに、下層へ突入


*ネルフ本部内(階段)

階段の下で膝を抱えて座っているシンジ
シンジの隠れている階段に着弾する
戦自隊員が3人、シンジに駆け寄る
戦 自:サード発見、これより排除する

無線で報告を入れるリーダーの隊員
シンジの頭に拳銃を突きつける戦自隊員の一人
戦 自:悪く思うな、坊主
戦 自:うぉっ!!

銃弾を頭部に受けて吹っ飛ぶ戦自隊員
銃を乱射しながら戦自隊員の攻撃をものともせず通路を一直線に走ってくるミサト
反撃する戦自隊員
戦 自:うわっ!

銃弾を受け吹っ飛ぶ戦自隊員
戦 自:うわっ!

戦自隊員を蹴り上げて壁に押しつけるミサト
壁に押しつけた戦自隊員の顎に銃を突きつけるミサト
戦 自:っくっ
ミサト:悪く思わないでね

壁に血が飛び散る。びくっとするシンジ(見たくないものを見たように)
血の跡を残しながら崩れ落ちる戦自隊員
さっきと同じ格好で座っているシンジに声をかけるミサト
ミサト:さあ、行くわよ初号機へ


**ネルフ駐車場

薄暗い駐車場の車の陰に隠れて、
戦自隊員から奪った血塗れの無線機をチューニングしているミサト
戦 自:(無)第7ケイジのマキツシ隊はどうか?
戦 自:(無)紫の方は確保しました。ベークライトの注入も問題有りません
戦 自:(無)赤い奴は既に射出された模様。目下移送ルートを調査中

耳から無線機のイヤホンをはずすミサト
ミサト:まずいわね
    奴ら初号機とシンジ君の物理的接触を断とうとしているわ

戦 自:(無)ファーストは未だ発見できず
ミサト:こいつはうかうか出来ないわね

車の陰に膝を抱えてうずくまっているシンジ
ミサト:急ぐわよ、シンジ君

**「シンジの腕を引っ張って無理矢理引き起こそうとする」のはカット

ミサト、シンジの前に立って
シンジ:もうやだ
    死にたい
    何もしたくない

シンジの胸ぐらをつかむミサト
ミサト:何甘ったれたこと言ってんのよ!
    アンタまだ生きてるんでしょ!
    だったらしっかり生きて!
    それから死になさい!!


*第2発令所

戦自に侵入されて、上層と下層で銃撃戦が展開されている
コンソールパネルから銃だけを突き出して応戦する日向と青葉
コンソールの下でクッションを抱きかかえて震えているマヤ
赤い緊急用の受話器を片手に怒鳴っている冬月
冬 月:構わん。ここよりもターミナルドグマの分断を優先させろ!

弾切れになりマガジンを交換する二人、すかさず戦自隊員が撃ってくる
日 向:あちこち爆破されているのに、やっぱりここには手を出さないか
青 葉:一気に片をつけてたいところだろうが、
青 葉:下にはMAGIのオリジナルがあるからな
日 向:出来るだけ無傷で手に入れておきたいんだろ
青 葉:ただ、対BC兵器装備は少ない、
    使用されたらやばいよ
日 向:N2兵器もな


*第3新東京市上空

光りながらミサイルが落下していく
凄まじい爆発と閃光が起こる
瞬時に蒸発する湖、湖底そして特殊装甲板までもが融解していく
ジオフロント内までも爆風が侵入してくる
爆風でスパークするネルフ本部地上施設の外壁


*第2発令所

凄まじい衝撃に見舞われる第2発令所
青 葉:ちっ、言わんこっちゃない
日 向:奴ら加減ってものを知らないのか!

天井を見上げる冬月
冬 月:ふっ、無茶をしおる


遮る物がなくなったジオフロントへ雨のように降り注ぐ弾道弾のインサート


再び凄まじい衝撃に見舞われる第2発令所
伊 吹:ねぇ!どうしてそんなにエヴァが欲しいの?!

コンソールの下でクッションを抱きしめながら絶叫するマヤ


**エヴァの墓場に架かる橋

(以下は全てミサト。一部MONO) (イメージ)
サードインパクトを起こすつもりなのよ <走っている車>
使徒がではなく、ヒトがね
15年前のセカンドインパクトは
人間によって仕組まれたものだったわ
セカンドインパクトの映像
けどそれは、他の使徒が覚醒する前に
アダムを卵にまで還元することによって
南極の白い巨人
ベークライトに固められたモノ
被害を最小限に食い止めるためだったのよ ユイの墓場
シンジ君...私たち人間もね <走っている車>
アダムと同じ、
リリスと呼ばれる生命体の源から生まれた
18番目の使徒なの
人の塩基パターン(OP)
他の使徒たちは別の可能性だったの
人の形を捨てた人類の‥‥‥
カヲル,レイ
人は生命の母である、
太陽と月と地球がなければ生きていけない
太陽と月と地球(26’)
でも、使徒はそれらに依存せず、
過酷な状況でも生きている‥‥‥
いくつかの使徒
サンダルフォン(成体)etc
エヴァは、その雛形でもあったの 初号機(OP)
でも委員会は
人類すべてをLCL,生命のスープに戻す、
サードインパクトで
怒りに満ちたミサトのアップ
歴史を全てやり直させようとしている‥‥ 補完の様子(26’)
再び人類に戻るには40億年かかり、
そのときは太陽もないかもしれないのに
いい、シンジ君
エヴァシリーズを全て消滅させるのよ、
生き残る手段は、それしかないわ
助手席で無反応に
膝を抱えて座っているシンジ
(考えがそっちにない状態)


**第2東京市、首相官邸

とった受話器を見つめる首相
首 相:電話が通じなくなったな

横に控えている女性秘書
秘 書:はい、3分前に弾道弾の爆発を確認しております
首 相:ネルフが裏で進行させていた人類補完計画、選ばれた人間のみを
    別の星に移住させる計画だったとは、ばかげた話だ
秘 書:自らを憎むことの出来る生物は、人間ぐらいのものでしょう
首 相:さて、あとはネルフ本部施設の後始末だな
秘 書:ドイツか中国に再開発を委託されますか?
首 相:買いたたかれるのがオチだ、
首 相:20年は封地だな
    旧東京と同じくね


*戦自前線司令部

弾道弾攻撃の止んだジオフロントを見つめる戦自隊長
戦 自:表層部の熱は退きました
    高圧蒸気も問題ありません

ひしゃげたネルフ本部の表面、熱気が立ちのぼっている
戦 自:全部隊の初期配置完了
無 線:現在、ドグマ第3層と紫の奴は制圧下にあります
隊 長:赤い奴は?
戦 自:地底湖の水深70にて発見
    専属パイロットの生死は、不明です


地底湖の湖底で膝を抱え込み丸くなって横たわっている弐号機


**弐号機プラグインテリア内

弐号機と同じ格好で丸くなっているプラグスーツ姿のアスカ

湖岸から次々と発射される爆雷
水しぶきをあげて着水する
弐号機、目がけて沈んでいく爆雷群
爆雷が弐号機の頭部を直撃する

シンクロしているのか、痛みを感じるアスカ
次々と爆雷が直撃する
様々な死のイメージに重ねて
アスカ:死ぬのはいや (ずっと言い続ける)

ときどき、母のセリフがOFFで流れる
 母 :まだ、生きていなさい
 母 :まだ、死んではだめよ
 母 :まだ、生きているのよ
 母 :まだ、死なせないわ
 母 :死んではだめよ
 母 :殺さないで
 母 :まだ、生きていなさい
 母 :殺さないで
 母 :まだ、死なせないわ
 母 :死んでちょうだい
 母 :まだ、死なせないわ
 母 :殺さないで
 母 :死んでちょうだい
 母 :まだ、死んではだめよ 死なせないわ

母の持つ人形:死んでちょうだい

アスカの死体に群がる蠅のイメージが浮かんでくる(死のイメージ、さらに強く)
 母 :殺さないで
 母 :生きているのよ
 母 :生きていなさい
アスカ:死ぬのはいや 死ぬのはいや 死ぬのは、いやぁぁぁぁ!!

つぶやきが、だんだん声が大きくなり絶叫となる
波打ち際
はっと顔を上げるアスカ
ちびアスカ:ママ‥‥ ここに居たのね‥‥
      ママ!!

森のような所でサルのぬいぐるみを抱えた幼いアスカ
小さい手をそっと差し出し、その手を母親の手がやさしく包む
小さいアスカの手がプラグスーツに包まれた腕に変わる

弐号機の四つの複眼が点灯する


*湖上

地底湖に浮かぶフリゲート艦の向こう側に十字架状の爆発が起きる

湖岸に配置されていた戦自部隊に湖の水が雨となって降り注ぐ
爆雷を投下していた戦自隊員が驚愕の声を上げる
戦 自:こっ、これは!?
戦 自:やったか?!

湖面から少しずつ持ち上がっていく護衛艦
両手で護衛艦を持ち上げながら弐号機が姿を現す
戦車砲が弐号機目がけて集中放火されるがATフィールドにはじかれてしまう
湖岸から多数のミサイルが発射される
護衛艦を斜めに傾けてミサイルを防ぐ弐号機
護衛艦に当たって爆発するミサイル

アスカ:どぉりゃぁぁ!
湖岸の戦自車両目がけて護衛艦を投げつける
湖岸に着地しひしゃげる護衛艦

表情が明るいエントリ-プラグ内のアスカ
アスカ:ママ、ママ! 解ったわ、

VTOL機がミサイルで攻撃してくる
アスカ:ATフィールドの意味!

湖面からジャンプする弐号機
まるで翼でも生えたかのようにミサイルをかわしていく回避していく
アスカ:私を守ってくれてる

着地し、高架道路をを破壊する弐号機
爆撃機から発射される大型ミサイル
アスカ:私を見てくれてる

飛んできた大型ミサイルが頭部に直撃する弐号機〔#1サキエルのイメージ?〕
機体を傾けてこらえる弐号機
さらにもう一発
今度は右手で受け止める
大型ミサイルがひしゃげ爆発する
アスカ:ずっと、ずっと一緒だったのね ママ!

VTOL機が弐号機を取り囲み攻撃してくる
攻撃をものともせず前進する弐号機


*ミサトの車

伊 吹:(無)エヴァ弐号機起動

思わず無線機を見るミサト
シンジは無反応
伊 吹:(無)アスカは無事です! 生きてます!
ミサト:アスカが?

思わず、声を上げるミサト
助手席でびくっと動くシンジ


*ジオフロント

弐号機に様々な攻撃が仕掛けられるが、
ATフィールドでそれをものともしない弐号機
戦 自:ケーブルだ!
    奴の電源ケーブル、そこに集中すればいい!!

集中砲火にさらされる電源供給施設
切断され、スパークするケーブル
外部電源から内部電源に切り替わり、活動限界までの時間がカウントダウンされる
アスカ:ちっ!

背中のソケットとアンビリカルケーブルがパージされ落下する
アスカ:アンビリカルケーブルがなくったって、
    こちとらには1万2千枚の特殊装甲と、

攻撃をものともせず前進する弐号機
アスカ:ATフィールドがあるんだから!

弐号機、前方のVTOL機めがけて右手を振る
ATフィールドが空間と共にVTOL機を切断する
爆発するVTOL機
ほかのVTOL機を殴りつけ、わしづかみにする
アスカ:負けてらんないのよ!
    あんた達にぃ!

わしづかみにしたVTOL機をぶん回し、別のVTOL機にたたきつける弐号機
残った残骸をほかのVTOL機に投げつける
VTOL機に近づき大きく足を振り上げ、踵落としをする

後方から弐号機に攻撃するVTOL機
全てATフィールドではじかれていくVTOL機の攻撃
後方のVTOL機に回し蹴りを当てる

次々と破壊されるVTOL機
燃えさかるVTOL機の残骸の中に立つ弐号機


*ゼーレのモノリスのホログラム

キール:忌むべき存在のエヴァ、
    またも我らの妨げとなるか‥‥‥
    やはり、毒は、同じ毒を以て征すべきだな


*上空

エヴァ専用大型輸送機が1番機から9番機まで、
重なりあい編隊を組むように飛行している

輸送機の下面には白い量産型エヴァが固定されている
固定されていた、体が開放され少しずり落ちる量産機
固定されていた頭部が機体から抜け出る
赤いダミープラグに黒い文字で "KAWORU-01" と書かれている
回転しながら挿入されていくダミープラグ

輸送機から切り離され自由落下する量産型エヴァ9体
量産型エヴァの背中から逆三角形の翼が展開されていく
翼を使いジオフロント目がけて滑空していく


上空を見上げるアスカ
アスカ:エヴァ・シリーズ、
    完成していたの!?

ジオフロントの上空を上を見上げる弐号機を中心に、
5号機から13号機までの白い量産型エヴァがゆっくりと滑空しながら旋回している


*第2発令所司令席

赤いホログラムディスプレイが弐号機と9体の量産型エヴァを映している
冬月:S2機関搭載型を9体、全機投入とは
   大げさすぎるな、
   まさか、ここで起こすつもりか!?


*ジオフロント

(最後に槍を投げつけるエヴァ輸送機一機を旋回させてください
 あまり伏線とはならないようにお願いします)

量産機に踏みつけられ折れる道路
戦自の戦闘車両の上に着地する量産機

着地直前で羽ばたく量産機
次々と弐号機を取り囲むように舞い降りる量産型エヴァ


*ネルフ内通路

壁に衝突してボンネットがつぶれ停止している車
銃撃で穴だらけになっている
車の横に床に座り込んでいるシンジ
携帯で電話をかけているミサト
ミサト:いい?アスカ、
    エヴァシリーズは必ず殲滅するのよ
    シンジ君もすぐに上げるわ、がんばって

チャンネルを切り替えるミサト
ミサト:で、初号機へは非常用のルート20で行けるのね?
日 向:(声)はい
    電源は3重に確保してあります、
    3分以内に乗り込めば、第7ケージへ直行できます

シンジに近寄って、手をつかむミサト
だが、動かないシンジ
シンジを強引に引きずっていくミサト


*弐号機エントリープラグ内

後方の量産機を見ているアスカ
アスカ:必ず殲滅、ね
    ミサトも病み上がりに軽く言ってくれちゃって

カウントダウンされていく弐号機の内蔵電源の残量
でも、どことなくうれしそうなアスカ
アスカ:残り3分半で9つ
アスカ:1匹につき、20秒しか無いじゃない

両側のコントロールレバー思いっきり押すアスカ
アスカ:どりゃー!!


*戦闘

量産機(9)に飛びつく弐号機
その口部に両手をかけ、その勢いのまま頭部を押しつぶす
勢い余って跳び箱のように量産機(9)を飛び越える弐号機

活動を停止し、背中に倒れかかってきた量産機(9)を持ち上げる
首と腰を折るように量産機(9)を持ち上げる弐号機
その赤い体液が大量に弐号機にかかる


*弐号機エントリープラグ内

アスカ:erst(「エーステ」ドイツ語、1匹目の意)


*本部内通路 "EMERGENCY ELEVATOR"

シンジの手を引っ張って橋のような通路を歩いてるミサト
"EMERGENCY ELEVATOR" の表示がある
ミサト:ここね

シンジを押し、かばうサト
ミサト:うっ!

ミサトが脇腹をたれ飛び散る血
ミサトの足がもつれ、転がり込むようにゲートに逃げ込む二人
上下から閉じるゲート

その直後、戦自隊員のロケットランチャーがゲートの外壁で爆発する
戦 自:逃がしたか

ロケットランチャーを構えた兵士
戦 自:目標は射殺できず。追跡の是非を問う

無線機に向かって報告をする戦自隊員
戦 自:(無)追跡不要、
    そこは爆破予定だ。至急戻れ
戦 自:了解


*エレベータホール

痛みをこらえながら壁に寄りかかって座り込んでいるミサト
呆然とした表情でミサトを見つめるシンジ
ミサト:これで‥‥ 時間、稼げるわね‥‥

撃たれた脇腹を押さえよろめきながらも立ち上がるミサト
後ずさりするシンジ
ミサト:大丈夫。大したことないわ

"R-20" のエレベータのボタンを押すミサト
ミサト:電源は生きてる‥‥ いけるわね‥‥

シンジをエレベータの金網に押しつけるミサト
両手で金網をつかむミサト
ミサト:いい、シンジ君
    ここから先はもうあなた一人よ
    全て一人で決めなさい
    誰の助けもなく

怯えた表情のシンジ
ゆっくりとうなだれて喋り出す

エレベータ番号の表示のインサート続く
(年齢が次第に上がっていき、経験を積んできているというイメージ)

シンジ:僕は‥‥だめだ
    だめなんですよ
    人を傷つけてまで、殺してまでエヴァに乗るなんて、
    そんな資格ないんだ
    僕は、エヴァに乗るしかないと思ってた
    でもそんなのごまかしだ
    なんにも分かってない僕には、エヴァに乗る価値もない
    僕には人の為に出来ることなんて、なんにもないんだ!

シンジ:アスカに酷いことしたんだ
    カヲル君も殺してしまったんだ
    優しさなんてかけらもない、ずるくて臆病なだけだ
    僕には人を傷つけることしかできないんだ
    だったら何もしない方がいい!
ミサト:同情なんかしないわよ
    自分が傷つくのがいやだったら何もせずに死になさい

おびえて泣き出すシンジ
ミサト:今、泣いたってどうにもならないわ!

ミサト:自分が嫌いなのね
    だから人も傷つける
    自分が傷つくより、人を傷つけた方が心が痛いことを知っているから‥‥‥
    でも‥‥‥
    どんな思いが待っていても、れはあなたが自分一人で決めたことだわ
    価値のあることなのよ、
    シンジ君。あなた自身のことなのよ
    自分の出来ることを考え、償いは自分でやりなさい‥‥‥

下を向くシンジ
シンジ:ミサトさんだって‥‥ 他人のくせに!
    何も分かってないくせに!!

シンジの寄りかかっている金網に掴みかかるミサト
ミサト:他人だからどうだってのよ!!
    あんたこのまま止めるつもり?!
    今、ここで何もしなかったら、

ミサトの手がシンジの頬をつかむ
ミサト:あたし許さないからね!
    一生あんたを許さないからね!

エレベータ番号の表示のインサート続く
(年齢が次第に上がっていき、経験を積んできているというイメージ)

血の付いた手でシンジの頬を両側から挟み叫ぶミサト
ミサト:今の自分が絶対じゃないわ、
    後で間違いに気づき、後悔する
    あたしはその繰り返しだった‥‥
    ぬか喜びも、自己嫌悪を重ねるだけ‥‥
    でも‥‥
    そのたびに前に進めた気がする
    いい、シンジ君
    もう一度エヴァに乗ってケリを付けなさい、
    エヴァに乗っていた自分に‥‥
    何のためにここにきたのか、何のためにここにいるのか、
    今の自分の答えを見つけなさい
    そして‥‥‥
    ケリを付けたら、必ず戻ってくるのよ

だんだんと弱くなっていくミサトの口調
十字架のペンダントをはずし、シンジに手渡すミサト
ミサト:約束よ
シンジ:うん
ミサト:行ってらっしゃい‥‥

シンジにキスをするミサト
ミサト:大人のキスよ‥‥
    帰ってきたら続きをしましょ‥‥

優しい表情になるミサト
シンジの寄りかかっていた金網が急に開く
後ろに倒れ込むシンジ
驚愕の表情

エレベータのシャッターの閉まる
移動していくエレベータの位置を示す緑の棒状のライト

壁に血痕を残して倒れていくミサト
どんどん広がっていく血溜まり
倒れ、自らの血溜まりの中でつぶやくミサト
ミサト:はぁ、こんなことなら‥‥‥
    アスカの言うとおり‥‥‥
    カーペット、換えときゃよかった‥‥‥
    ね‥‥ ペンペン‥‥‥
    加持くぅん‥‥‥
    あたし、これでよかったわよね

倒れているミサトの傍らに立つレイがミサトを見下ろしている
爆発が起こり、エレベータホール全てを覆う


*R-20エレベータ内

泣きながら涙を拭っているシンジ
口元と、顔を拭っていた手にはミサトの血が付いている
泣きまくるシンジ
エレベータの稼動音が響く


*ジオフロント表層

量産機(11)を地底湖に押し倒す弐号機
左肩のパーツを開きプログレッジブ・ナイフを取り出す
起きあがろうとしていた量産機(11)の頭部にプログナイフを刺す
量産機の上顎を貫通し、折れるプログナイフ
活動を停止する量産機(11)

湖をかき分け、次のエモノに向かう弐号機
盾を構える量産機(7)に突っ込んでいく

プログナイフを振り、予備の刃を出す
量産機(7)の右腕を切り落とす
弐号機に切り落とされた腕から盾が吹っ飛んでいき、
離れた地面に刺さる
右腕を失いながらも突っ込んでくる量産機(7)
弐号機、とどめを差すべく振りかぶるが、刃がない
アスカ:ちぃ!!

右手の取れた量産機(7)にヘッドロックをかけ、首を折る弐号機
逆光の中、上から盾を手に飛びかかってくる量産機(6)
アスカ:はっ!

ひっくり返りながら足で量産機(7)を押し倒し
自らも転がっていく弐号機
先ほど吹っ飛ばし、地面に突き刺さっている盾を引き抜き、
量産機(6)に斬りかかっていく

お互いの盾がぶつかりバランスを崩す両機
しかしお互いに相当の重量のある盾を制御しきれていない
勢い余って振り回した武器を制御できず、量産機(6)の左足を切断する


*初号機ケイジ

ケージごと拘束具もろともベークライトで固められた初号機
キャットウォークで、それを茫然と見るシンジ
アスカ:(無)もぉ、しつこいわねぇ!
    バカシンジなんかあてにできないのにぃ!

それでも動こうとはしないシンジ


*ジオフロント表層

より早く体勢を立て直した弐号機が、量産機(6)を肩口から切断する


*ターミナルドグマ

張り付け状態だが両足が再生し股の部分から小さな足が生えているリリス
裸のレイを連れたゲンドウが現れる
横の方でLCL際に腰掛けているリツコ
リツコ:お待ちしておりました

ゆっくりとゲンドウの前に立ち、白衣のポケットから銃を取り出すリツコ
ゲンドウに銃口を向けるリツコ
かばうようにレイの前に立つゲンドウ
上を向き、目を閉じるリツコ


*ジオフロント表層

木立ちに見え隠れする巨大な影
木立ちが消えると、ぐるぐる回りながらふっ飛んでいる量産機(12)の上半身

弐号機、大きく振りかぶり
重い盾を下からすくい上げるように振る
量産機(8)の右足を叩き折って振りぬく

注:
  8号機のシーンはこれだけですからねぇ。これでは倒されていない可能性が大ですな

そこへ別の量産機(10)が飛び掛かり、押し倒される弐号機
右肩のパーツを開きニードル砲を射出する弐号機
針が頭部に刺さり、のけぞる量産機(10)
空薬夾を排出し、起きあがりながらもう一回ニードル砲を射出する弐号機
もう一度もろに頭部に針を受け吹っ飛ぶ量産機(10)


**ターミナルドグマ

リツコ:ごめんなさい、
     あなたに黙って先ほど、MAGIのプログラムを変えさせてもらいました

上を見つめるリツコ
リツコ:娘からの最後の頼み
     母さん、一緒に死んでちょうだい‥‥

白衣のポケットの中のリモコンを押すリツコ
悲しいような嬉しいような表情になるリツコ

(しばしの間)

リツコ:作動しない?!
    なぜ?!

白衣のポケットからリモコンを取り出すリツコ
"CASPER・3"だけ"REFUSED"の文字が点滅している
鳴り続ける電子音
リツコ:はっ!!
    "CASPER"が裏切った!
    母さん、
    娘より自分の男を選ぶのね‥‥

涙声になるリツコ
リツコに向かって拳銃を構えるゲンドウ
 ゲ :赤木リツコ君。本当に...
    かわいい娘だね
リツコ:嘘つき...

ターミナルドグマに鳴り響く銃声
撃たれ、LCLの池へと吹き飛ぶリツコ
一瞬、ぼんやりとした悲しそうなレイの姿を見る


*第2発令所

未だ銃撃戦は続いている
日向:外はどうなっている?
伊吹:活動限界まで、一分を切ってます
   このままじゃアスカは!


*ジオフロント表層

アゴに決まった弐号機のクロー攻撃。量産機(5)がビルの壁面にめりこむ
頭部を握り締め、血しぶきを受ける弐号機
アスカ:負けてらんないのよ!


*初号機ケイジ

キャットウォークでシンジが膝を抱え呆然とした表情でうずくまっている
アスカ:(無)ママが見てるのに!
シンジ:ママ?

シンジ、初号機の方を見て
シンジ:母さん?


*ジオフロント表層

つかんでいた量産機(5)を別の量産機(13)に投げつける弐号機
投げつけた量産機(5)も一緒にまとめてボディーブローをする
前方の量産機(5)の体を貫通していく弐号機の手
アスカ:こぉれぇでぇ、ラストォーー!!

後方の量産機(13)のコアに掴みかかり
掴んでいたコアを握り潰しにかかる弐号機
コアを潰されかかってのけぞる量産機(13)
アスカの顔が歪んでいく(シンクロが高くなったシンジ同様)

後方から盾
とっさに手をかざしATフィールドを展開し、それを防ごうとする
ATフィールドにぶつかり静止する盾
二重螺旋の槍へと形態を変えATフィールドをゆっくりと浸食しはじめる
アスカ:ロンギヌスの槍!?

ゆっくりと弐号機のATフィールドを浸食するロンギヌスの槍(コピー)
貫かれる弐号機のATフィールド
槍はそのまま弐号機の頭部の左側へと刺さる
力無く垂れ下がる弐号機の腕
そのまま、後ろに倒れ、槍に支えられる形で止まる

*弐号機エントリープラグ内

左目のあたりを押さえて絶叫するアスカ
アスカ:ぎゃぁぁぁぁーーーーー

内蔵電源のカウンターが "0:00" になる
内蔵電源の切れる弐号機
沈黙する弐号機
電源が切れ暗くなるエントリープラグ
左目のあたりを押さえて絶叫するアスカ
アスカ:ぎゃぁぁぁぁーーーーー

コントロールレバーを無茶苦茶に前後に動かすアスカ
アスカ:ぎゃぁぁぁぁーーーーー


*第2発令所
伊吹:内蔵電源、終了。活動限界です‥‥
   エヴァ弐号機、沈黙‥‥

ノートパソコンから警報音が鳴り響く
伊吹:何これ?!
   倒したはずのエヴァシリ−ズが‥‥


*ジオフロント表層

弐号機に倒されたはずの量産機が活動を再開する
奇声を上げて起きあがる量産機
上顎にプログナイフの刃が刺さったままの量産機や、
上半身が後ろに折れてしまったものまでいる


*第2発令所
伊吹:エヴァシリーズ、活動を再開


*ジオフロント表層

ゆっくりと活動を停止した弐号機へ近寄っていく量産機
にたっと笑い、翼を広げ、次々ゆっくりとと飛び上がっていく量産機
上空から一斉にまるで腐肉に群がる禿鷹のように、
活動を停止した弐号機に群がっていく量産機

青葉:とどめを刺すつもりか

「そのとおり」といわんばかりの量産機の声
弐号機の拘束具をなめまわし、引きちぎり、肉片や内臓を引っ張っていく


*第2発令所

口を覆う伊吹
日向:どうした

後ろから日向か声をかける
伊吹:もう見れません! 見たくありません!

後ろからノートパソコンのディスプレイを見る日向
日向:こ、これが、
   弐号機!?

ディスプレイ上に図式化され表示されるパーツが引き散られ、
脊髄でさえバラバラになっていく弐号機
次第に原形をとどめなくなっていく


*弐号機エントリープラグ内

左目と下腹部を押さえ苦しんでいるアスカ
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥

モニターが入り、周囲の映像が映し出されはじめる
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥


再起動しはじめる弐号機
左手で左目を押さえ、右手を天に伸ばすアスカ
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥

弐号機の上空を舞う量産機
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥

鬼のような形相のアスカ
ゆっくりと動き出す弐号機
量産機にバラバラにされながらも左腕を宙に持ち上げる弐号機
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥

右手で右目を押さえ、上空を舞う量産機に左手を伸ばそうとするアスカ
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥


*第2発令所

日向:暴走か?!
伊吹:止めて アスカ、
   もう止めてぇ!


*弐号機エントリープラグ内

さらに腕を伸ばそうとする弐号機
アスカ:殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥
    殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥
    殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥ 殺してやる‥‥
    殺して‥‥‥‥

アスカの宙に伸ばしていた右腕が縦にまっぷたつになる
切り口は真っ赤で骨などは見あたらない
上空から投擲されたロンギヌスの槍が弐号機の腕を縦にまっぷたつに裂いている
さらにロンギヌスの槍に次々と貫かれる弐号機


*初号機ケイジ

ケージ内に響きわたるマヤの絶叫
伊吹:シンジ君!!
   弐号機が!!
   アスカがぁ!!
   アスカがぁぁ!!!!!

ケージの隅で膝を抱えてうずくまっているシンジ
シンジ:だってエヴァに乗れないんだ
    どうしようもないんだ

ベークライトをぶち破って動き出す初号機の左腕
「なにふざけたこといってるのよ!」といわんばかりに、
シンジの近くで止まる初号機の腕
頭を腕で庇うようにしているシンジ
シンジ:母さん

初号機を見つめ驚愕の表情でつぶやくシンジ


*ターミナルドグマ

ゲンドウ:初号機が動き出したか.....


*地上

十字架の光の柱が天を貫く
爆発がネルフ本部地上施設を吹き飛ばす
弐号機の時より遙かに巨大な十字架状の光は、
箱根外輪山を遙かに凌ぐ高さまで伸びる
左右に分かれ、翼のような形に変化していく光の柱

嵐のような風が吹き荒れる戦自の前線司令部
戦自:エヴァンゲリオン初号機
戦自:まさに、悪魔か!

荒野と化していく周囲


*初号機エントリープラグ内

初号機のプラグインテリアに座っているシンジ
シンジ:アスカ!

量産機に引きちぎられ無惨な姿となった弐号機が、
ジオフロントの地表に横たわっている
眼球ははみ出し、頭部からは脳漿がはみ出し泡立っている
量産機は腕などを食いちぎり、くわえたまま上空を旋回している
シンジ:うわぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーー!!!!
    あぁぁぁーーー!!
    わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!

絶叫するシンジ


[テロップ]つづく


2000. 1.06
2000. 1.15 HTML の記述ミスを修正
2000. 1.27 フッタを修正
2000. 2.21 劇場版絵コンテにより、冒頭に「湖底に沈んでいる弐号機」を追加。 それに伴い、戦自の爆雷を浴びる弐号機も修正。戦闘シーンを修正




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