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'**'とは、大きな修正があることを示す


〔以下は基本的に映画版と同一です
しかし「気持ち悪いオンパレードとならないよう、若干修正しました〕



考える動機を与えてくださった、この作品に関わる制作スタッフ、
友人、多くのエヴァ Web ページ、そして5人の女性に
心から感謝いたします。

ありがとうございました。
作 者  



*リリス前

ゲ :アダムは既に私と共にある
   ユイと再び会うには、これしかない
   アダムとリリス、禁じられた融合だけが

レイの左腕が腕あたりから落ちる
ゲ :時間がない
   ATフィールドがお前の形を保てなくなる

   はじめるぞ、レイ
   ATフィールドを、心の壁を解き放て
   欠けた心の補完。不要な体を捨て、全ての魂を今一つに
   そして、ユイの元へ行こう

ゲンドウの右手がレイの体に入っていく
レイ:んっ

レイの体に入ったゲンドウの右手が下腹部へ降りていく
レイ:(悶えともとれるような声)うっ


*初号機エントリープラグ内

初号機のプラグインテリアに座っているシンジ
シンジ:アスカ!

引きちぎられ無惨な姿となった弐号機を量産機がくわえたまま上空を旋回している
シンジ:うわぁぁぁぁぁぁぁぁ


*リリス前にいるレイのインサート

レ イ:碇君!


シンジ:わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

絶叫するシンジ
初号機の肩パーツが外れ、羽根が十字架状になる

月に刺さっていたロンギヌスの槍が抜け
地表に向かう


*戦自野戦司令部

戦自隊員:大気圏外より高速接近中の物体あり
戦自隊員:なんだと!


*第2発令所のインサート

冬月:いかん、ロンギヌスの槍か


飛んできたロンギヌスの槍が初号機の喉元で止まる


*ゼーレ、モノリス

キール:ついに我らの願いが始まる
ゼーレ:ロンギヌスの槍も、オリジナルがその手に還った
ゼーレ:いささか数が足りぬが、やむをえまい
ゼーレ:(一同)エヴァシリーズを本来の姿に
    我ら人類に福音をもたらす、真の姿に
    等しき死と祈りをもって、人々を真の姿に
キール:それは、魂の安らぎでもある
    では、儀式を始めよう


*第3新東京市上空

くわえていた弐号機の残骸を捨てる量産機
空中で静止している初号機に、
弐号機を刺したコピーロンギヌスの槍を突き刺していく量産機
初号機の両掌、足に突き刺さるロンギヌスの槍

磔のような状態になる初号機
その初号機の光の羽根に次々と食らい付く量産機


*初号機エントリープラグ内

自らの両手を見つめるシンジ
両掌には痣のような聖痕がある


*発令所

日向:エヴァ初号機、拘引されていきます
青葉:高度12000。さらに上昇中
冬月:ゼーレめ
   初号機を「よりしろ」とするつもりか

両目の光が消え、活動を停止する初号機


**初号機エントリープラグ内〔これをカット〕


*ゼーレ、モノリス

ゼーレ:エヴァ初号機に聖痕が刻まれた
ゼーレ:(一同)今こそ中心の樹の復活を
キール:我らがしもべ、エヴァシリーズは

キールのみがモノリスから人の姿に変化する
キール:皆、このときのために


*第3新東京市上空

磔になっている初号機を中心として、規則的な配置になる量産機
それぞれから円形のフィールドが発生、共鳴していく


*発令所

青葉:エヴァシリーズ、S2機関を開放
日向:次元測定値が反転、マイナスを示しています
   観測不能! 数値化できません!

冬月:アンチATフィールドか

アンチATフィールドを展開し、初号機を中心に配置されていく量産機
量産機がセフィロトの樹状に展開し、図が浮かび上がる


*発令所

伊吹:全ての現象が、15年前と酷似している‥‥‥
   じゃあ、これってやっぱり、サードインパクトの前兆なの!?


*戦自野戦司令部

空に光るセフィロトの樹を見上げている戦自隊員
隊員:S2機関、臨界!
隊員:OFF これ以上は、分子間引力が維持できません!
隊長:作戦は、失敗だったな

エヴァの直下から広がっていく爆発の光が地表を徐々に飲み込んでいく
道路に停車していた戦自の司令車両を飲み込む衝撃波


*発令所

衝撃波で振動している第2発令所。ディスプレイが全面のノイズに包まれている
青葉:直撃です!
   地表体積層が融解!
日向:第一波が、本部周辺を掘削中
   外殻部が露呈していきます!
冬月:まだ物理的な衝撃波だ
   アブソーバーを最大にすれば耐えられる


*上空からみたジオフロント

巨大な目のように広がっていく白い光
光の中心部や周囲が円周状に放電している


*ゼーレ、モノリス

ゼーレ:悠久の時を示す
ゼーレ:赤き土の禊ぎをもって
ゼーレ:まずはジオフロントを
キール:真の姿に

周辺が掘削され、黒い球体のなって上昇してくるジオフロント
球体の頂部にはぽっかりと穴があいている


*発令所

冬月:人類の、生命の源たる、リリスの卵。黒き月
   今さら、その殻の中へと還ることは望まぬ
   だがそれも、リリス次第か


*リリス前

レイの下腹部に右手を埋めたままのゲンドウ
ゲ :事が始まったようだ
   さあ、レイ
   私をユイのところへ導いてくれ

ゲンドウを見返すレイ
ゲンドウの右手が埋まっているレイの下腹部が動く
ゲ :まさか!?
レイ:私はあなたの人形じゃない

レイの下腹部にゲンドウの右腕が肘まで取り込まれる
後ずさるゲンドウ
ゲ :なぜだ?
レイ:私はあなたじゃ、ないもの

失った右腕を押さえながら
ゲ :レイっ

だが、後ろを向きリリスに向かって宙に上がっていくレイ
ゲ :頼むっ
   待ってくれ、レイ!
レイ:だめ。碇君が呼んでる
ゲ :レイ!

リリスも胸の前で静止するレイ
レイ:ただいま


テロップ:「おかえりなさい。」


リリスの胸がレイに迎えるように隆起し、レイを一気に取り込む
膝周辺の腫瘍のような物が消え、釘のようなものから抜く両手がぬけていく
自ら赤い十字架に打ち付けたれていた両手をはずし、LCLに倒れ込む

大きな波に揺られて沈みはじめるリツコの遺体
リリスのぶよついた体が引き締まり、女性の身体へと変化する
うつむいた頭部より白い糸を引くようにゼーレの仮面が剥がれ落ち、
仮面の下からレイの顔が現れる

失った右腕を押さえているゲンドウ
ゲ :レイ!

雨のようにゲンドウに降り注ぐLCL


**第2発令所

コンソールに写っていたグラフが急に上昇する
青葉:ターミナルドグマより正体不明の高エネルギー体が、急速接近中!
日向:ATフィールドを確認。 分析パターン青!
伊吹:まさか、使徒!?
青葉:いや、違う!
日向:そんな! 人間に完全に一致している!?
   ヒト、人間です!

巨大化したレイが、上体を起こしながら第2発令所を通過していく
床にへたり込んでいるマヤの体をレイの指が通過していく

伊吹:い、いやぁ いやぁぁ!

通過して以降、半狂乱となり、両手で頭を押さえているマヤ


**初号機エントリープラグ内

雲の中を拘引されていく初号機
頭を抱えてつぶやいているシンジ
シンジ:ちくしょう、ちくしょう、ちくしょぉ~

巨大化し、上空の初号機に届くまでとなったリリス
大きくのけぞりながら地表からせり上がってくる
しかし、顔には眼はなく、真っ暗な空洞のようになっている
リリス:(咆哮)はあぁぁぁ  はあぁぁーー
    はぁぁぁぁぁーーー  はあぁぁぁーーー

上体を起こし、顔を初号機の正面にもってくる巨大レイ
初号機を包み込むように両手を差し出す巨大レイ

初号機エントリープラグ内、目前に迫るリリスを見つめているシンジ
恐怖でひきつった顔のシンジ
シンジ:綾波!?
リリス:(咆哮)はぁぁぁぁ
シンジ:‥‥レイ!?

リリスが瞬きをする
リリス:ふんむ(レイプでついに挿入したところをイメージ?)

空洞だった目には綾波の眼が出来ている
シンジ:うわぁぁ!!  わぁぁぁぁ!! うわぁぁーーーー!!

シンジの絶叫に対応するかのように、
胸部の拘束具の下からせり出してくる初号機のコア


*ゼーレ、モノリス

ゼーレ:(一同)エヴァンゲリオン初号機パイロットの
    欠けた自我をもって人々の補完を
キール:三度の報いの時を、今


*上空

セフィロトの樹を形作っていた配置から、新たな配置へと移動する量産機


*発令所

青葉:エヴァシリーズの、ATフィールドが共鳴!
日向:さらに増幅しています!
冬月:レイと同化を始めたか


*上空

量産機の頭部から大小さまざまなレイの顔が現れる(ペニスのイメージ)


*初号機エントリープラグ内

量産機との頭部に現れたレイの顔を見て絶叫しながら
コントロールレバーをめくら滅法に前後させるシンジ


*発令所

青葉:心理グラフ、シグナルダウン!
日向:デストルドーが、形而化されていきます
冬月:これ以上は、パイロットの自我がもたんか


**腰からレイとカヲルが分離している状態のシーンはカット
  ここでのカヲルは初号機エントリープラグから見える顔のアップのみ


*初号機エントリープラグ

うずくまっているシンジ
シンジ:(言い続ける)イヤだ、もうイヤだ ………

カヲル:OFF もういいのかい?

ふと、顔を上げたシンジ。口元が変にゆがんでいる
シンジからの主観。アップのカヲルの顔が正面スクリーンに見える
シンジ:はっ!
    そこにいたの?  カヲル君 ‥‥

幸せそうな表情になるシンジ


*発令所

ディスプレイに写っているグラフの波が反転していく
青葉:ソレノイドグラフ、反転
   自我境界が、弱体化していきます
日向:ATフィールド、パターンレッドへ


*上空

ロンギヌスの槍か近づき、窪みのような穴が開く初号機のコア
ロンギヌスの先端が接触すると同時に、コアと槍が一体化する

ロンギヌスの槍のように赤くなり、ねじれていく初号機の全身
巨大な十字架のようになり、足から枝のような物が伸びてくる
巨大な逆さまの樹のようになった初号機
十字の交点に大きな眼が現れ、全体へ小さな眼が広がっていく


*発令所

冬月:使徒の持つ生命の実と、ヒトの持つ知恵の実
   その両方を手に入れたエヴァ初号機は、神に等しき存在となった
   そして今や、命の大河たる生命の樹へと還元している
   この先に、サードインパクトの、無からヒトを救う箱船となるか、
   ヒトを滅ぼす悪魔となるのか

  :未来は碇の息子に委ねられたな

床にへたりこんで青葉の袖を引っ張るマヤ
伊吹:私たち、正しいわよね!
青葉:判るもんか!


*上空

初号機の周辺で、量産機がロンギヌスの槍で自らのコアを刺し貫いている

幸せそうなシンジの顔に母ユイの顔がかぶる
ユイ:今のレイは、あなた自身の心、あなたの願い、そのままなのよ
   何を願うの?

下に落ちた水滴が波紋を広げる


*シンジの過去の記憶の、夕暮れの公園

ノイズの混ざったような画面
夕日に照らされている公園
照明用のライトが立っている

揺れているブランコ
砂場で遊んでいる幼いシンジ
シンジ:そうだ
    チェロを始めたときと同じだ
    ここに来たら、何かあると思ってた
女子A:OFF シンジ君もやりなよ
女子B:OFF がんばって完成させようよ、お城
幼いシ:うんっ

砂場で女の子と一緒に砂で城を作っている幼いシンジ
だが、女の子達の顔はまるで人形のよう

日が暮れていき、街灯に明かりが燈る
女子A:あっ、ママだ

向こう側の舞台のイスに座っている女の子達の母親
女子B:OFF 帰らなきゃ
女子A:OFF じゃあねぇ
女子B:OFF ママぁ
女の子:OFF (二人とも)あはは、はは

母親の足にじゃれついている女の子達
女の子:OFF ママ、あのね、あのね、あのね‥‥ ママ‥‥

だんだん遠ざかっていく女の子の声
女の子達を追おうとするシンジ

だが、砂場の舞台と母親と一緒にいる女の子達いる舞台の間には深い溝がある
幼いシンジが向こうの舞台を見ている

諦めて一人砂場でお城づくりを続けるシンジ
夕日に揺れているブランコ

巨大な胸にも見える山に日が落ちていく
エヴァの目のような照明(先の街灯とは異なる)

まるでネルフ本部のような、ピラミッドのような砂でできたお城
それを見つめている幼いシンジ

表情がだんだんと怒りに変わっていく
砂のお城を足で踏みつけて壊していくシンジ
ひたすら壊し続ける幼いシンジ
シンジ:えいっ えいっ えいっ ………

だんだんゆっくりとなっていくブランコ

壊れてしまったピラミッド(#19をイメージ?)
泣いている幼いシンジ
泣きながら、また、作りはじめる


**様々な小学校でのイヤなことのイメージ

男子クラスメイトの声:
  :チッ、先生のところにいるからって、いい気になりやがって!
女教師の声
  :もう、うっとおしい子ね
女子クラスメイトの声
  :じゃまなのよ
女子クラスメイトの声
  :何も自分一人でできないくせに


*ミサト宅ダイニング?

裸で体を重ねあっているようなアスカとシンジ
アスカ:ったく、もおっ
    あんた見てると、いらいらすんのよ!
シンジ:自分みたいで?


**「ママ」はカット


*ミサト・加持が同棲していたときの下宿の部屋(#25より)

回っている扇風機
扇風機の後ろに立つシンジ

ミサト:んん‥‥ ねぇ、しよっ
加 持:またか
ミサト:んんー
加 持:今日は学校で友達と会うんじゃなかったけ?
ミサト:あぁ、リツコね
    いいわよ、まだ時間あるし
加 持:もう1週間だぞ、ここでごろごろし始めて
ミサト:だんだんねぇ、コツがつかめてきたのよ
    だからぁ、ねぇ

だんだん大きくなっていくミサトのあえぎ声
ミサト:たぶんね
    自分がここにいることを確認するためにこういうことをするのよ
アスカ:ばっかみたい
    ただ寂しい大人が慰めあってるだけじゃないの

リツコ:体だけでも、必要とされているものね
ミサト:自分が求められる感じがして、嬉しいのよ
アスカ:イージーに、自分にも価値があるんだって、思えるものねぇ~~
    それって

むっとした顔のシンジ
シンジ:これが、こんなコトしているのがミサトさん?
ミサト:そうよ
    これも私
    お互いの解け合う心が写し出す、シンジ君の知らない私
    本当のことは結構痛みを伴うものよ
    それに耐えなきゃね

アスカ:あ~あ、私も大人になったら、ミサトみたいなコト、するのかなぁ~


**ミサト宅ダイニング

アスカ:ねえ、(キス)しようか  〔「キス」をカット〕
ミサト:ダメ!
アスカ:それとも、恐い?
ミサト:子供のするもんじゃないわ
アスカ:じゃ、行くわよ

近づいてくるアスカの顔
アスカ:何も判ってないくせに、私のそばに来ないで!
シンジ:判ってる、よ
アスカ:判ってないわよ! 馬鹿っ!
    あんた私のこと判ってるつもりなの? 救ってやれると思ってんの?
    それこそ傲慢な思い上がりよ!
    判るはずないわ!

何通りか現われるシンジの顔(あのときこう言っていれば、との後悔の現われ?)
そのうちのひとつ。意を決したような顔
シンジ:判るはずないよ
    アスカはなんにも言わないもの
    何も言わない、何も話さないくせに判ってくれなんて、無理だよ!!


*電車の中(#19同様)

お互いに向かい合って座っているレイとシンジ
レ イ:碇君は判ろうとしたの?
シンジ:判ろうとした
アスカ:バ~カ
    知ってんのよ。あんたが私をおかずにしてること
    いつもみたくやってみなさいよぉ~~
    ここで見ててあげるから

片足をシートに載せて座るシンジに詰め寄るアスカ
レイとミサトの後ろ姿
アスカ:あんたが、全部私のものにならないなら、
    私、なにもいらない
シンジ:だったら僕に優しくしてよ

浮かび上がる裸のレイ、アスカ、ミサトの姿
レイ・アスカ・ミサトが抱き寄せるように近づく(#20)顔が3重になる
3 人:優しくしてるわよ
シンジ:嘘だ!!

近づいた顔が、まるでガラスのように粉々になる
シンジ:笑った顔でごまかしてるだけなんだ!
    曖昧なままにしておきたいだけなんだ!
レ イ:本当のことは、みんなを傷つけるから
    それは、とてもとてもつらいから

シンジ:曖昧なものは、僕を追いつめるだけなのに
レ イ:その場しのぎね
シンジ:このままじゃ恐いんだ
    いつまた、僕がいらなくなるのかもしれないんだ
    ザワザワするんだ  落ち着かないんだ
    声を聞かせてよ!
    僕の相手をしてよ!
    僕にかまってよ!!


*ミサト宅ダイニング

テーブルに突っ伏しているアスカ
背後からアスカに近づくシンジ
シンジ:何か役に立ちたいんだ
    ずっと一緒にいたいんだ
アスカ:じゃあ、何もしないで
    もうそばに来ないで
    あんた、私を傷つけるだけだもの

突っ伏しているアスカをのぞき込むシンジ
シンジ:アスカ、助けてよ
    ねえ、アスカじゃないとダメなんだ

顔を起こしてシンジをじろりと見るアスカ
アスカ:嘘ね
シンジ:はっ!

立ち上がり、シンジに詰め寄るアスカ
アスカ:あんた、誰でもいいんでしょ
    ミサトもファーストも恐いから
    お父さんもお母さんも恐いから!

テーブルの周りをよろめきながら後ずさっていくシンジ
シンジに詰め寄っていくアスカ
アスカ:私に逃げてるだけじゃないの
シンジ:助けてよ
アスカ:それが一番楽で傷つかないもの
シンジ:ねえ、僕を助けてよ!
アスカ:ほんとに他人を好きになったことないのよ!

シンジを突き飛ばすアスカ
アスカに突き飛ばされコーヒーメーカーごと床に倒れていくシンジ
飛び散るコーヒー
加熱部に触れたコーヒーが湯気をたてる
アスカ:自分しかここに居ないのよっ
    その自分も好きだと感じたこと、ないのよ!

こぼれたコーヒーの上に倒れているシンジ
アスカ:哀れね

シンジを見下すようにしているアスカ
よろめきながら立ち上がるシンジ
シンジ:助けてよ
    ねえ、誰か僕を、お願いだから助けて
    助けてよ
    助けてよ

突然テーブルをひっくり返すシンジ
シンジ:僕を助けてよ!!

テーブルの上のカップが床に落ちる
イスを振り回すシンジ
シンジ:一人にしないで!

   :僕を見捨てないで!

   :僕を殺さないで!!

イスを投げるシンジ
アスカの足下に転がるイス
うつむいて、息を切らしているシンジ
目の前でシンジを見ているアスカ
アスカ:いや

はき捨てるように言うアスカ

アスカの言葉で完全に動きの止まるシンジ
次の瞬間、アスカの喉に腕を伸ばす
アスカを持ち上げるように思い切り力を込めるシンジ
アスカの体がだんだんと宙に浮き、床からかかとが離れる


BGM "Komm,susser Tod" が流れはじめる


赤と黒のカラー。首を絞めているシンジとナオコ
イヤなもののイメージ

幼いアスカ?が描いた幼児のような絵
・赤と顔のようなものと紫の顔のようなもの
・小屋の中で赤い液体を流しているもの
・赤い物を見ている女の子
・青い服を着た男の子と槍状の物をもっている赤い服の女の子

もう少しまともに見える絵
・月が写り込んだバケツの中を泳いでいる2匹の魚
・腹が割けて内臓の露出した犬
・瓶の中に入った大型魚の頭部
・体から血を吹く何か

もっとまともに見える絵
・信号機
・昼寝をしている猫

全タイトルのフラッシュバック
次々とフラッシュバックするように浮かんでくるイメージ
シンジ:誰も判ってくれないんだ ‥‥
レ イ:何も判っていなかったのね
シンジ:イヤなことが何にもない、揺らぎのない世界だと思っていた
レ イ:他人も自分と同じだと、一人で思いこんでいたのね
シンジ:裏切ったな!  僕の気持ちを裏切ったんだ!
レ イ:最初から自分の勘違い
    勝手な思いこみにすぎないのに
シンジ:みんな僕をいらないんだ ‥‥ だから、みんな死んじゃえ

開いたり閉じたりしているシンジの手
レ イ:では、その手は何のためにあるの?
シンジ:僕がいても、いなくても、誰も同じなんだ
    何も変わらない
    だからみんな死んじゃえ
レ イ:では、その心は何の為にあるの?
シンジ:むしろ、いない方がいいんだ。 だから僕も死んじゃえ
レ イ:では、なぜココにいるの?

(間)

シンジ:ココにいてもいいの?


テロップ:(無言)


シンジ:うわぁぁぁ………!!

シンジの絶叫に続き、様々なカットが、何重に重ねられていく


**発令所

日向:パイロットの反応が限りなくゼロに近づいています
青葉:エヴァシリーズ及びジオフロント、Eポイントを通過。 なおも上昇中
アナ:現在、高度22万キロ。 Fポイントに突入
日向:エヴァ全機、健在
青葉:リリスよりのアンチATフィールド、さらに拡大
   物質化されます

さらに上昇を続ける黒き月ジオフロント
突如、光に覆われ大気圏より出るように体を起こすリリス
手で、下からかばうように黒き月を覆う
黒き月を見つめるリリス
日向:アンチATフィールド、臨界点を突破
青葉:ダメです。 このままでは個体生命のカタチが維持できません!

発令所の隅で震えている伊吹


左右6対、計12枚の巨大な羽根を広げるリリスレイ

冬月:ガフの部屋が開く
   世界の、始まりと終局の扉が、遂に開いてしまうか ‥‥

黒き月の周りを回転し始める赤い球体
レイ:世界が悲しみに充ち満ちていく
   むなしさが人々を包み込んでいく
   孤独な人の心を埋めていくのね


*ネルフ内通路

累々と横たわる死体の元に幽霊のように現れている制服姿のレイ
死亡したネルフスタッフや戦自隊員が既にLCL化している
死体はLCL化し、血痕と服だけが残っている


*発令所

レイ:フフフフ ‥‥

笑う無数のレイの声
日向の前のコンソール上に四つん這いで現れる制服姿のレイ
日向の目の前のコンソールの上で笑っているレイ
恐怖にひきつった表情の日向
日向を抱きつこうと手を伸ばしていたレイの姿がミサトに変わる
日向:はっ

日向にキスをしようと迫るミサト
ミサトとキスをした瞬間弾けてLCL化する日向

コンソールの下で頭を抱えて怯えている青葉
青葉に近づいて行くたくさんの裸のレイ
レイが青葉に触れたとたん溶けるようにLCL化する青葉

上を見つめている冬月
上から回るように近づいてきた制服姿のレイがユイの姿に変わる
冬月:碇、お前もユイ君に会えたのか?

幸せそうな冬月


床に転がって割れた NERV の文字入りのマグカップ
伊吹:ATフィールドが ‥‥
   みんなのATフィールドが、消えていく ‥‥
   これが答えなの? 私の追い求めていた ‥‥

震えるマヤの手を後ろから覆うリツコの手
キーボードをたたく
「I need you」とキーボードを打つリツコの手
リツコ:うふ
伊 吹:先輩!

後ろを振り向く
リツコ:マ、ヤ、

マヤの顔をさすり、後ろから抱きしめるリツコ
リツコにしがみつくマヤ
マヤ:先輩! 先輩! 先輩! 先輩っ!(だんだんうれしそうに)

嬉しそうな涙顔の伊吹。弾けてLCL化する
そのLCLがノートパソコンのディスプレイに飛び散る
ディスプレイに残る「I need you←┘」の文字


*ゼーレ、モノリス

モノリスに囲まれて座っているキール
一人だけ姿が見えている
LCL化し、消えていくモノリス
キールだけが残る
キール:始まりと終わりは同じところにある
    よい、全てはこれでよい

LCL化するキール
そこから飛び立つ小さな赤い球体
遺体には機械化された脊椎より下の部分だけが残っている
小さく響く無数のレイの声
レ イ:うふふふ ………


*ターミナルドグマ

右腕を抱えながら仰向けになっているゲンドウ
 ゲ :この時を、
    ただひたすら待ち続けていた
    ようやく会えたな、ユイ

ゲンドウの傍らに立つユイ
 ゲ :俺がそばにいると、シンジを傷つけるだけだ
    だから、何もしない方がいい
ユ イ:シンジが恐かったのね
 ゲ :自分がヒトから愛されるとは信じられない。私にそんな資格はない

ゲンドウの頭の脇に立つカヲル
カヲル:ただ、逃げてるだけなんだ
    自分が傷つく前に、世界を拒絶している
ユ イ:ヒトの間にあるカタチもなく、目にも見えない物が

足元に現われる裸のレイ
レ イ:怖くて、心を閉じるしかなかったのね

初号機に捕まれているゲンドウ
 ゲ :その報いがこの有様か
    すまなかったな、シンジ

初号機に頭部から喰われるゲンドウ
残された眼鏡を拾う、包帯を巻いた制服姿のレイ2
頭部を食いちぎられ背骨が露出したゲンドウ(LCL化しただけ?)
並んで立っている、ちびレイ、包帯を巻いた制服姿のレイ2と裸のレイ3


自らロンギヌスの槍を胸に差し小さく悶える量産機(性的快楽の絶頂をイメージ)

巨大な柱状の光の十字架が地表から伸びてくる
赤い光球が地表から飛び出すように現れてくる
黒き月に集まってくる赤い光球
磔になったような状態で漂う量産機
黒き月の周りから赤い光球がリリスの掌の割れ目に吸い込まれていく

リリスの額が割れ、女性器のような窪み状のモノが現れる
窪みに吸い込まれていく生命の樹となった初号機


*リリスの中

シンジ:はっ、

無数の綾波が泳いでいる。その笑い声が響く
シンジ:綾波 ‥‥
    ‥‥ レイ!

泳いでいる無数の綾波レイが突然、振り返る(#23)

様々な非常口のイメージにかぶってみんなが嫌がる、気持ち悪いイメージ
・嫌い
・誰が、あんたなんかと
・勘違いしないで
・あんたのこと好きなわけ無いじゃないの
・私の人生に何の関係もないわ
・もう、あっち行ってて
・ですから、もう電話してこないでください
・しつこいわねえ
・誰だって ‥‥
・つきまとわないで
・はっきりいって一番嫌いなタイプなのよ
・誰が、あんたのことなんか ‥‥

(車のクラクション)
(笑い声)

・しつこいわねぇ

(救急車の音)
・いまさら、よりを戻そうなんて気は更々ないのよ
・こっちよらないで
・だいっきらい

(電車が通過する音)
(鐘の音)
(笑い声)

もうあっち行ってて!
しつこいわね

(踏切の音)
(笑い声)
(行き交う車両の音)
(救急車の音)

・いくじなし


水に沈むシンジに水面からの声のイメージ
ミサト:そんなに辛かったら、もうやめてもいいのよ
レ イ:そんなにイヤだったら、もう逃げ出してもいいのよ

様々なイメージの女性のからだ。性的イメージ
ミサト:楽になりたいんでしょ
    安らぎを得たいんでしょ
    私と一つになりたいんでしょ ‥‥‥
    心も体も一つに重ねたいんでしょ

股間から血を流している女
アスカ:でも、
    あなたとだけは、絶対に、死んでもイヤ

救ってくれると思ったのになんで?って感じに見開いた実写の目のアップ


[Aパート終了]

2000. 1.27
2000. 1.31 フッタ・ヘッダ相当部分を修正
2000. 2.06 表26話Bのアップに伴いフッタ・ヘッダ相当部分を修正
2000. 2.22 裏26話Bのアップに伴いフッタ・ヘッダ相当部分を修正




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