Section 4 : フォント

 フォントを変えて強調したりすることは大きな表現力である。Let's begin HTML でも太字・斜体・下線について扱ったが,ここではもう少しフォントについて掘り下げてみよう。


物理フォント

 突然変なことばを持ち出して恐縮だが,物理フォントというのは,「出力を実際に制御する」フォントの要素。実際に「太字」といえば太字になるし,「斜体」といえば斜体になる。

<B>〜</B>太字:Bold
<I>〜</I>斜体:Italic
<U>〜</U>下線:Underline
<STRIKE>〜</STRIKE>打ち消し線:Strike
<TT>〜</TT>等幅:Teletype
<BIG>〜</BIG>文字を大きく:Big
<SMALL>〜</SMALL>文字を小さく:Small
<SUB>〜</SUB>下付き:Subscript。
<SUP>〜</SUP>上付き:Superscript。

 このほかに,Netscape Navigator では <BLINK>〜</BLINK> なる,文字を点滅させる要素が存在する。これは電子ドキュメントならではの動的な効果が出て人目を引くが,この「垂れ流し」は厳禁である。文章が手当たり次第点滅していたら下品なことこの上ない。これは HTML 3.2 の規格外で,Internet Explorer では無視される。
 Internet Explorer 2.0 では,<BIG><SMALL><SUB><SUP> の4つは認識されない。

 最後の4つに関しては例をあげておくので確認してほしい。

 これが通常のサイズです。<BIG>ひとまわり大きくして,</BIG>元に戻します。<SMALL>ひとまわり小さくします。</SMALL><BR>
H<SUB>2</SUB>SO<SUB>4</SUB> → 2H<SUP>+</SUP> + SO<SUB>4</SUB><SUP>2-</SUP>

出力は,

 これが通常のサイズです。ひとまわり大きくして, 元に戻します。ひとまわり小さくします。
H2SO4 → 2H+ + SO42-

 これらは,太字+斜体さらに打ち消しなど同時に使うことができる。ただし,対応関係に注意してタグを閉じていこう。


論理フォント

 先ほどの「太字といったら太字!」という物理フォントに対して,「この語句は強調」などという「構造」からフォントを制御する要素。指定した役割に応じてフォントが変わる。

<STRONG>〜</STRONG>強い強調:Strong
<EM>〜</EM>強調:Emphasize
<DFN>〜</DFN>定義:Definition
<SAMP>〜</SAMP>例示:Sample
<CODE>〜</CODE>プログラム:Code

 これら論理フォントは,構造の指定の結果がフォントとして表現されるという点が物理フォントと異なっている。だから,見た目がすべて同じになるとは限らないが,筆者の意図は HTML の原稿から確実にくみ取ることができる。

 また,フォントの大きさや色を指定するのに <FONT> があるが,これは後ほど説明しよう。


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