Let's begin XHTML―さあ始めよう XHTML

Section 14:文書情報

 XHTML には,伝えたい情報を書くことはもちろんだが,それを利用しやすくするための文書情報を記述することもまた重要である。ここでは,そのうち基本的なものを説明する。

キーワード,概要など:meta 要素

 meta 要素は,文書に関するさまざまな情報を指定するものである。meta 要素は“内容が空”の要素なので,空要素タグで書く。また,head 要素の内容として,どこにでも,何度でも出現することができる(逆に,body 要素の内容として出現することはできない)。meta 要素には,属性に値を与えることで文書の情報を記述していくが,ここでは,その与え方のうち,1 つを紹介する。

<meta name="..." content="..." />

この書式では,name 属性に,与える文書情報の種類,content 属性に,その種類に対する文書情報が与えられる。

 name 属性に与える文書情報には,次のようなものがある。

title
ページのタイトル。
author
ページの筆者。
keywords
ページのキーワード。半角カンマ「,」で区切って並べる。
description
ページの概要。
copyright
ページの著作権情報。

たとえば,Let's begin XHTML のトップページには,meta 要素を用いて次のような文書情報が記述されている。

<head>
<meta name="title" content="Let's begin XHTML" />
<meta name="copyright" content="Copyright (C) 2002, 2005 Studio HEXANE, Japan" />
<meta name="keywords" content="XHTML, XHTML 1.1, HTML, ホームページ作成, WWW パブリッシング" />
<meta name="description" content="XHTML 1.1 tutorial: XHTML 1.1 チュートリアル,初級編。" />

...中略...
<title>Let's begin XHTML -- Introduction</title>
...中略...
</head>

 このような文書情報の指定は,検索エンジンが入力されたキーワードに対して適合するページを探すときの参考に利用されることがある。

文書間の関係:link 要素

 link 要素は,主に文書間の関係を示すのに用いられる。これも“内容が空”の要素なので,空要素タグで記述する。また,head 要素の内容として,どこにでも,何度でも出現することができる。ここでは,link 要素のもっとも基本的な使い方を紹介しておく。

<link rel="関係" href="URI" />

rel 属性の示す関係にある URI を,href 属性に記述する。

 rel 属性に与える“関係”には,次のようなものがある。

next
次の文書。
prev
前の文書。
contens
目次。
index
索引。
start
最初の文書。
glossary
用語集。
appendix
付録。
help
ヘルプ。
alternate
代わりに利用できる文書(リソース)。
copyright
著作権情報。
stylesheet
スタイルシート。

たとえば,このページであれば,

  • 次の文書は“Section 15”(lbxh15.htm
  • 前の文書は“Section 13”(lbxh13.htm
  • 一連の文書の最初は“Section 1”(lbxh01.htm
  • 目次は,このディレクトリのトップ(./

であるから,head 要素の内容として,次のように書かれている。

<link rel="next" href="lbxh15.htm" />
<link rel="prev" href="lbxh13.htm" />
<link rel="start" href="lbxh01.htm" />
<link rel="contents" href="./" />

Opera 7 では,link 要素に対応してショートカットが生成。
図 14.1 [D]

このように記述すると,Opera 7 では,図 14.1 のように,ショートカットが作成される。

 さてここで,rel="stylesheet" は,ファイルとして用意されたスタイルシートを使用するときに使うものである。これについては,Section 16 で改めて説明する。

 ところで,この rel 属性は,a 要素にも指定でき,ハイパーリンクで参照する URI が,その文書とどんな関係にあるかを示すことができる。値の使い方は,link 要素の場合と同じである。例を示しておこう。

<p>[<a href="doc07.html" rel="next" accesskey="n">次へ(N)</a>|<a href="doc05.html" rel="prev" accesskey="p">前へ(P)</a>|<a href="./" rel="contents" accesskey="x">目次へ(X)</a>]</p>

このような記述を,必要ならば行い,“利用しやすいページ作り”を心がけていただきたい。なお,この a 要素の rel 属性は,Netscape 6 以降において,ハイパーリンクのホットスポット部分のプロパティを表示させることで確認できる。