Section 12 : フォーム・その4 − 簡単な応用

 フォームの利用には CGI やスクリプティングを知らなくてはならない。しかし,「メールの送付」をするフォームはこういった知識をあまり必要とせず作ることができる。これを紹介して,フォームのまとめとしよう。


 「メール送付フォーム」には次のものを取り付けよう。

それぞれどんなフォームの要素で実現するか想像はできただろうか。
 では,<FORM> を書くことから始めよう。


動作の設定

 <FORM> には指定すべき属性が3つあった。

ACTION 属性
 動作の設定に対する URL は,メールの場合 Hop step HTML の Section 18 で述べたように "mailto:(メールアドレス)" である。これが ACTION 属性の値になる。
METHOD 属性
 動作はメールアドレスに対して「差し出す」のだから post となる。
ENCTYPE 属性
 メールの文章はテキストであるので,値は text/plain である。

 よって <FORM> は,

<FORM ACTION="mailto:(メールアドレス)" METHOD="post" ENCTYPE="text/plain">

となる。


フォーム要素の作成

 次にこの中に前に述べたフォーム要素を配置する。

題名のテキストボックス
 これは <INPUT TYPE="text"> で実現することにしよう。大きさは 40字程度。名前は "subject" としておこう。VALUE 属性に値を入れておけばそれが規定値の題名になる。
本文のテキストボックス
 これは <TEXTAREA>〜</TEXTAREA>。名前は "content" にしよう。
「送信」ボタン・「取り消し」ボタン
 これは <INPUT TYPE="submit">,<INPUT TYPE="reset"> で作るのはすぐにわかるはず。

 以上から,次のようなフォーム作成の HTML ができるはずだ。

ご意見をメールにてお寄せください。
<FORM ACTION="mailto:kk02-ths@tg.rim.or.jp" METHOD="post" ENCTYPE="text/plain">
題名:<INPUT NAME="subject" SIZE=40 VALUE="Academic HTML"><BR>
<TEXTAREA NAME="content" COLS=60 ROWS=5></TEXTAREA><BR>
<DIV ALIGN="right"><INPUT TYPE="submit" VALUE="送信"> <INPUT TYPE="reset" VALUE="取り消し"></DIV>
</FORM>
「送信」ボタンは<STRONG>一度だけ</STRONG>押してください。

 これで生成されるフォームは次のようになる。以下のフォームを利用して感想・要望等を送っていただけるとありがたい。

ご意見をメールにてお寄せください。
題名:

「送信」ボタンは一度だけ押してください。

 このフォームの難点は「送信」ボタンを押したとき確認のメッセージが出ないことにある。くれぐれも,何も起こらないからと押しまくらないようにしていただきたい。また,ブラウザによっては,改めてメールソフトが起動する場合がある。

 また,これと同様のフォームを作りメールアドレスを自分のものに変え,入力・送信し,どのようにデータが送られるか見てみよう。


 繰り返すようだが,フォームを使いこなすには高度の知識を必要とする。これは,単にプログラミングの知識にとどまらず,セキュリティという重要な問題を抱え込むことになるからである。
 CGI については多くのサイトでその情報を手に入れることができると思うが,実際自分がそういった WWW サイトを構築する場合,十分な知識を持って,細心の注意を払い万全を期さなくてはあなた自身が危険にさらされることになるのである。


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