今まで多くの記述を紹介してきたが,ここで HTML 3.2 にある要素で今まで紹介できなかったものについて触れておく。
Hop step HTML の Section 4 で扱ったほかに2つ,論理フォントがある。これらは,<SAMP>,<CODE> とともにコンピュータの入出力やプログラムに関するものである。
<KBD>〜</KBD> | キーボードからの入力:Keyboard。 |
<VAR>〜</VAR> | 変数:Variable。 |
これらはイメージがわきにくいので実例を示しておく。
<SAMP>A:\PASCAL></SAMP><KBD>type sample.pas</KBD><BR> <BR> <CODE>program sample(input,output);<BR> var <VAR>x</VAR>, <VAR>y</VAR> : real;<BR> <BR> begin<BR> write('input x and y'); readln(<VAR>x</VAR>,<VAR>y</VAR>);<BR> writeln('distance = ',sqrt(sqr(<VAR>x</VAR>)+sqr(<VAR>y</VAR>)))<BR> end.</CODE> |
結果はこうなる。
A:\PASCAL>type sample.pasprogram sample(input,output); |
<FONT SIZE=...> は文書の一部分のフォントサイズを変更するのに用いたが,「これ以降のすべてのフォントサイズ」を変更する要素もある。
<BASEFONT SIZE=...> | SIZE 属性は絶対指定,値は 1〜7。 |
かといって,全文サイズ6とか7とかにされた日には,みっともなくて見てられない。
基本的な <UL>〜<LI>〜</UL>,<OL>〜<LI>〜</OL>,見出しが付く <DL>〜<DT>〜<DD>〜</DL> のほかにも箇条書きの形がある。
<DIR>〜<LI>〜</DIR> | ディレクトリ・リスト。 |
<MENU>〜<LI>〜</MENU> | メニュー・リスト。 |
これは,形式としては <UL> にひじょうに近いが,「ディレクトリの一覧である」「メニューである」という構造を含んだ記述であることが異なっている,という点に注意したい。
これはヘッダ,本文のいずれの位置にも書ける。このタグによりテキストボックスが表示され,サーバによって検索を可能にする。したがって,むやみに書いたところで無意味である。
PROMPT 属性に値を入れるとそれが入力を促すメッセージになる。
具体的には,次のようなものである。これは入力しても,何も起こらない。
この要素を使ったページの例は,きわめて少ないと思われる。
<SCRIPT> は「ここから〜ここまで」の構造を持ち,その中には文字どおり Java Script などでスクリプティングをする。
ヘッダ,本文のいずれの要素にもなる。
<STYLE> も「ここから〜ここまで」でスタイルシートの記述を行う。ヘッダの要素である。
残念ながら,この2つの要素は HTML 3.2 では名前のみが定義されいるだけで,具体的な仕様は決まっていない。詳細は,次の規格である HTML 4.0 で定義される。
Internet Explorer,Netscape Navigator ではこの規格が詳細に定められていて,「先取り」して利用できる。