Section 13 : その他の HTML 3.2 要素

 今まで多くの記述を紹介してきたが,ここで HTML 3.2 にある要素で今まで紹介できなかったものについて触れておく。


その他の論理フォント

 Hop step HTML の Section 4 で扱ったほかに2つ,論理フォントがある。これらは,<SAMP>,<CODE> とともにコンピュータの入出力やプログラムに関するものである。

<KBD>〜</KBD>キーボードからの入力:Keyboard
<VAR>〜</VAR>変数:Variable

これらはイメージがわきにくいので実例を示しておく。

<SAMP>A:\PASCAL&gt;</SAMP><KBD>type sample.pas</KBD><BR>
<BR>
<CODE>program sample(input,output);<BR>
var <VAR>x</VAR>, <VAR>y</VAR> : real;<BR>
<BR>
begin<BR>
write('input x and y'); readln(<VAR>x</VAR>,<VAR>y</VAR>);<BR>
writeln('distance = ',sqrt(sqr(<VAR>x</VAR>)+sqr(<VAR>y</VAR>)))<BR>
end.</CODE>

結果はこうなる。

A:\PASCAL>type sample.pas

program sample(input,output);
var x, y : real;

begin
write('input x and y'); readln(x,y);
writeln('distance = ',sqrt(sqr(x)+sqr(y)))
end.

ベースフォント・サイズ

 <FONT SIZE=...> は文書の一部分のフォントサイズを変更するのに用いたが,「これ以降のすべてのフォントサイズ」を変更する要素もある。

<BASEFONT SIZE=...>SIZE 属性は絶対指定,値は 1〜7。

かといって,全文サイズ6とか7とかにされた日には,みっともなくて見てられない。


その他の箇条書き

 基本的な <UL>〜<LI>〜</UL>,<OL>〜<LI>〜</OL>,見出しが付く <DL>〜<DT>〜<DD>〜</DL> のほかにも箇条書きの形がある。

<DIR>〜<LI>〜</DIR>ディレクトリ・リスト。
<MENU>〜<LI>〜</MENU>メニュー・リスト。

 これは,形式としては <UL> にひじょうに近いが,「ディレクトリの一覧である」「メニューである」という構造を含んだ記述であることが異なっている,という点に注意したい。


<ISINDEX>

 これはヘッダ,本文のいずれの位置にも書ける。このタグによりテキストボックスが表示され,サーバによって検索を可能にする。したがって,むやみに書いたところで無意味である。
 PROMPT 属性に値を入れるとそれが入力を促すメッセージになる。

具体的には,次のようなものである。これは入力しても,何も起こらない。

 この要素を使ったページの例は,きわめて少ないと思われる。


<SCRIPT> と <STYLE>

 <SCRIPT> は「ここから〜ここまで」の構造を持ち,その中には文字どおり Java Script などでスクリプティングをする。
 ヘッダ,本文のいずれの要素にもなる。

 <STYLE> も「ここから〜ここまで」でスタイルシートの記述を行う。ヘッダの要素である。

 残念ながら,この2つの要素は HTML 3.2 では名前のみが定義されいるだけで,具体的な仕様は決まっていない。詳細は,次の規格である HTML 4.0 で定義される。
 Internet Explorer,Netscape Navigator ではこの規格が詳細に定められていて,「先取り」して利用できる。


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