メタ情報の“メタ”とは,“高次の”のという意味である。ここでは,(文書)情報の高次の情報,“情報に関する情報”程度に理解すればよいだろう。
meta
要素 meta
要素は,head
要素の内容として,どこにでも,いくつでも現れることができ,文書に関する情報を記述するのに用いる。要素の内容は持たない。
EMPTY
属性名 | 属性値 | 備考 |
---|---|---|
国際化に関する属性 | ||
http-equiv | 名前トークン | HTTP サーバがレスポンスヘッダを作成するときに使用される |
name | 名前トークン | 情報の項目の名前 |
content | 文字列 | 必須:情報の項目に対する値 |
scheme | 文字列 | 挿入した日時 |
ここで,名前トークンとは,「.
」「-
」「_
」「:
」以外のほとんどの記号を含まない文字列である。http-equiv
属性および name
属性には,通常,定められた値を与えるので,ふつうに利用する分にはそれほど気にしなくてもよいだろう。
meta
要素は,次のいずれかの書式で利用される。
<meta name="
..." content="
..." />
...
<meta http-equiv="" content="
..." />
うち,後者の書式は,通常 XHTML 1.1 では使用しない(詳細は Section 21 で述べる)。
また,scheme
属性は,content
属性の値の書式を明示する。head
要素の profile
属性と組み合わせて使用されることが多い。詳細は,Section 20 で例とともに示す。
meta
要素のもっともポピュラーな使い方は,文書情報を与えることであろう。これは,Let's begin XHTML の Section 14 でも触れた。
復習すると,name
属性と content
属性の組で文書情報を設定する。name
属性に与える値としては,次のようなものがある。
title
author
keywords
,
」で区切って並べる。“keywords
”と複数形になっていることに注意。description
copyright
次のように文書情報を記述する。
<meta name="title" content="Let's begin XHTML" />
<meta name="copyright" content="Copyright (C) 2004, 2005 Studio HEXANE, Japan" />
<meta name="keywords" content="XHTML, XHTML 1.1, HTML, ホームページ作成, WWW パブリッシング" />
<meta name="description" content="XHTML 1.1 tutorial: XHTML 1.1 チュートリアル,中級編。" />
ここで,キーワード(keywords
)および概要(description
)は,検索エンジンが参考にする場合がある。ただし,キーワードにページの内容とは無関係な語を大量に入れて,ヒットさせようとする行為(サーチエンジンスパム)が目立ったため,総じて重要視はされない。2005 年 7 月現在,Google,goo,infoseek では,検索結果に対するスニペット(抜粋)の代わりに,ページで指定した概要が出力される。
また,WWW ページ作成ソフトウェアの中には,次のような記述を加えることがある。
<meta name="generator" content="
作成ソフトウェアの名称" />
meta
要素を用いて,検索エンジンの情報収集プログラム(ロボット,スパイダー)の巡回とインデクシング(ここでは,データベースに登録して検索結果として掲載できるようにすること)に関して指示することができる。まっとうな検索エンジンでは,この指示に従う(行儀の悪いサーチエンジンは,これに従わないことがある)。
これらは定型なので,以下に列挙しておく。name
属性に与えるのが,“robots
”と複数形になっている点に注意。
そのページをインデックスさせない,そのページにあるリンクをたどらせない:
<meta name="robots" content="noindex,nofollow" />
そのページはインデックスさせるが,そのページからのリンクはたどらせない:
<meta name="robots" content="index,nofollow" />
そのページはインデックスさせないが,そのページからのリンクはたどらせる:
<meta name="robots" content="noindex,follow" />
そのページをインデックスさせ,そのページからのリンクもたどらせる(一般的に,無指定の場合はこれが指定されているものとみなされる):
<meta name="robots" content="index,follow" />
content
属性に 1 つだけ値を与えたり,all
または none
を与えたりもできるが,上記の 4 つの記述で尽くせるので,これらについては本チュートリアルでは詳しく説明しない。
meta
要素には,scheme
属性があり,メタ情報をどのように解釈するかを与える。詳細は本稿の範囲外なので,ここでは簡単な例をいくつかあげておくことにする。
たとえば,日付について,“08/01/05”とあったとする。さてこれは,どのように解釈するのか。たとえば,次のような可能性がある。
実際これはアガサ・クリスティの推理小説に出てくるほどややこしい問題であるので,ぱっと見てわかれというほうが難しい。そこで,この解釈が米国式,つまり“05 年 08 月 01 日”であれば,
<meta name="date" content="08/01/05" scheme="Month/Date/Year" />
と書くことになる。もっとも,これは,エディットモジュールの節で説明したように,
<meta name="date" content="2005-08-01T00:00:00Z" />
と書けばよい話ではある。
また,次のような例もある。ISBN コードを示すのに,次のように記述できる。
<meta name="identifier" content="4-86066-235-0" scheme="ISBN" />
メタ情報のスキームは,次に説明するプロファイルの範囲内で定められることが多い。