この“インターネット社会”になって,わたしたちはどれほどの恩恵を WWW から受けているだろうか。2003 年 12 月,WWW を創始したティム・バーナーズ・リー(Tim Berners-Lee)氏がイギリスで叙勲されることとなった。これは,とりもなおさずその WWW というものの存在の大きさを物語っている。
これほど自由で平等な表現と発信の機会がわたしたちに与えられていることは,情報技術がもたらした大きな幸せであるといえよう。
さて,“Let's begin XHTML”では,従来の WWW ページ記述言語 HTML を XML という別の枠組みの中で作り直した XHTML,特に XHTML 1.1 について,その書き方の基本事項を解説した。XHTML は,テキストファイルであり,それにマークアップという,指示などを文字として書き加える方法によって,文書の各部分の持つ“役割”(見出し・パラグラフ・箇条書き・……)をブラウザなどに伝えながら,それを記述していく。また,XHTML では,XML 宣言,DOCTYPE 宣言などという,いくつかの形式的な記述もあって,それもテキストとして書き込むのであった。
このチュートリアル“Hop step XHTML”では,XHTML の背後にある考え方に触れながら,XHTML をより体系立てて,詳細に,そして Let's begin XHTML の内容も復習しながら,解説していく。いくつかの重要な用語・概念が登場するが,その理解が効率的に WWW ページを作成するために役立つはずである。
それでは,XHTML のステップアップへの扉を,開いていただきたい。
<?xml version="1.0" encoding="Shift_JIS"?>
”と出力されるが,これは XML の処理符号が誤って出力されたもので,内容に問題はない。“Academic HTML::XHTML 1.1”は,2001 年 5 月に WWW の標準化団体 W3C より勧告された“XHTML 1.1 - Module-based XHTML”に準拠している。本チュートリアルは,XHTML 1.1 で書かれている。また,本チュートリアルでは,従来の HTML(HTML 4)との互換性を考慮して解説する。