文書間の関係を示したり,スタイルシートを取り込んだりするのに link
要素が使われる。本節と次節では,この要素を詳説する。
link
要素 Let's begin XHTML の Section 14 で紹介したように,link
要素は,主に文書間の関係を表す要素である。head
要素の内容として現れ,内容をもたない(空要素タグで書く)。
EMPTY
この要素は空要素で,属性を用いて利用する。
属性名 | 属性値 | 備考 |
---|---|---|
コア属性 | ||
style 属性 | ||
国際化に関する属性 | ||
イベント属性 | ||
charset | 文字エンコーディング | href 属性で示されたリソースの文字エンコーディング |
href | URI | 参照先の URI |
hreflang | 言語コード | 参照先の URI のリソースが何語で書かれているかを与える |
type | メディアタイプ | 参照先の URI のリソースのメディアタイプ |
rel | 関係 | その文書から見た,参照先の URI のリソースの関係 |
rev | 関係 | 参照先の URI のリソースから見た,その文書の関係 |
media | メディア | 参照先の URI が,どんなメディア向けかを表すキーワード |
一般に,次のような書式で用いられる。
<link rel="
..." href="
..." />
...
<link rev="" href="
..." />
rel
属性には,href
属性の文書(リソース)を,“現在の文書”から見たときの関係を記述する。一方,rev
属性には,href
属性の文書(リソース)から見たときの,“現在の文書”の関係を記述する。属性に与えられる値と与え方の詳細は,Section 13 を参照されたい。
いくつか基本的な例を見ていこう。
この文書,Hop step XHTML の Section 22 の文書の,
hsxh23.htm
)hsxh21.htm
)./
)である。これは,次のように記述される。
<link rel="next" href="hsxh23.htm" />
<link rel="prev" href="hsxh21.htm" />
<link rel="contents" href="./" />
また,あるページに対して,言語の異なる代替ページがある場合,次のように記述する。
<link rel="alternate" href="index-en.htm" hreflang="en" />
<link rel="alternate" href="index-fr.htm" hreflang="fr" />
参照先の文書の文字エンコーディングがわかっている場合は,それを付記することも考えられるだろう。
<link rel="alternate" href="index-en.htm" hreflang="en" charset="ISO-8859-1" />
<link rel="alternate" href="index-fr.htm" hreflang="fr" charset="ISO-8859-1" />
ページ制作者について,次のような記述がされることがある。
<link rev="made" href="mailto:hexane@tg.rim.or.jp" />
このとき,メールアドレスの記述において,収集対策をするようにしたい。
media
属性とスタイルシートに関しては,それぞれ次項および Section 23 で改めて説明する。
media
属性 link
要素の media
属性には,参照先の URI の文書(リソース)が,どんなメディアに適しているかを与える。次のような語を与える。これらは,大文字と小文字を区別する。
screen
tty
tv
projection
handheld
print
braille
aural
all
複数のメディア向けである場合は,半角カンマ「,
」で区切って与える。
たとえば,代替情報(リソース)として,印刷向けの PDF を用意している場合,次のように記述する。
<link rel="alternate" href="document.pdf" title="PDF 版(印刷用)" type="application/pdf" media="print" />
media
属性は,スタイルシートの適用にも重要な役割を持ってくる。
link
要素と文書情報 link
要素は,文書情報の記述にも用いられる。
たとえば,Section 20 で見たように,Dublin Core によるメタ情報の記述において,値が URI になる場合は,meta
要素の替わりに link
要素を使用するのであった。
<link rel="DC.relation" href="http://www.tg.rim.or.jp/~hexane/ach/lbxh/" />
また,メタ情報の接頭辞(名前空間)の宣言についても,link
要素を使用した。
<link rel="schema.DC" href="http://purl.org/dc/elements/1.1/" />
<link rel="schema.DCTERMS" href="http://purl.org/dc/terms/" />
ほかに,メタ情報が,たとえば RDF などで用意されている場合,次のように記述できる。
<link rel="meta" href="about.rdf" type="application/rdf+xml" />
なお,このように,rel
属性に“meta
”を与える場合は,今のところ,head
要素に次のような profile
属性を与える。
<head profile="http://purl.org/net/uriprofile/" />
XHTML 2.0 では,rel
属性に“meta
”を,断りなく与えることができるようになる見込みである。