3.3,3.4 では,それぞれ枠のスタイル・幅について扱った。ここでは,枠のもうひとつの要因,“色”について解説する。
枠の色を各辺ごとに指定するには,border-top-color
,border-right-color
,border-bottom-color
および border-left-color
プロパティを用いる。
border-top-color:
色;
border-right-color:
色;
border-bottom-color:
色;
border-left-color:
色;
これらのプロパティは,
color
プロパティの値である。
これらのプロパティの値の与え方は,1.5 で述べた方法による。これよって枠の色が指定されるが,枠のスタイルが groove
,ridge
,inset
または outset
の場合は,枠の色はこれらのプロパティに指定された色を基調に描かれる。
枠の色だけを指定しても,枠のスタイルの初期値が none
であるので,適切な値に枠のスタイルを指定しないと枠は描かれないことに注意されたい。
枠のスタイル・太さの場合と同様に,枠の色に関しても 4 つの辺を同時に指定できる border-color
短縮属性がある。
border-color:
全辺の枠の色;
border-color:
上下辺の枠の色 左右辺の枠の色;
border-color:
上辺の枠の色 左右辺の枠の色 下辺の枠の色;
border-color:
上辺の枠の色 右辺の枠の色 下辺の枠の色 左辺の枠の色;
border-color: transparent;
それぞれの値は各辺の枠の色を指定する場合に準ずる。値の数と対応する辺の関係は,border-style
短縮プロパティなどの場合と同じである。
border-color
短縮プロパティには,キーワード transparent
を与えることができる。この場合,(枠のスタイルが none
または hidden
でない限り)“透明な枠”が描かれる。すなわち,枠は表示されないが,枠の幅は確保される(ここで,border-color
短縮プロパティの指定のしかたは,“‘色’を 1 つから 4 つ与える”か“transparent
”を(1 つだけ)与えるかであるから,ある辺だけを“透明”にするということはできないことに注意されたい)。
ここで,枠のスタイルが none
または hidden
の場合は枠の太さは 0 にされるが,それ以外の枠のスタイルで border-color
短縮プロパティに transparent
を与えた場合は“枠の幅はとられるが描かれない”という違いに注意されたい。
枠の色に関するプロパティを使用した次のスタイルシートを,3.4 で掲げた HTML に作用させてみよう。
H3 { border-bottom-width: medium; border-bottom-style: ridge; border-bottom-color: #69F; padding: 0.3em; /* 下辺だけに枠を描く */ }
P { line-height: 130%; }
.command { border-width: 1px; border-style: dashed; border-color: #900; /* 短縮プロパティで全辺を同時に指定 */ }
<H3>Windows DHCP クライアントのトラブルシューティング</H3>
<P> Windows 機において,DHCP により IP アドレスを指定されてる場合,その状態を調べるには <CODE CLASS="command">winipcfg</CODE>(Windows 95/98/Me)または <CODE CLASS="command">ipconfig</CODE>(Windows NT 4.0/2000)を使用するとよい。</P>
Windows 機において,DHCP により IP アドレスを指定されてる場合,その状態を調べるには winipcfg
(Windows 95/98/Me)または ipconfig
(Windows NT 4.0/2000)を使用するとよい。
枠の各辺について色を指定する border-top-color
,border-right-color
,border-bottom-color
および border-left-color
プロパティは CSS1 ではサポートされない。
border-color
短縮プロパティのキーワード transparent
は,CSS1 ではサポートされない。
border-color
短縮プロパティのキーワード transparent
はサポートされない。