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'**'とは、修正があることを示す


*DEATHより


[テロップ]2000年 南極大陸


控え室らしきところを写す画面。ノイズが入りまくっている
にOFFでセリフ。左中右で違うことをいっている。メインは中
:葛城博士の提唱したスーパーソレノイド理論ですか
:あれはあまりに突飛すぎるよ
:まだ仮説の段階にすぎんシロモノだ
:しかし、あの巨人の動力はS2理論以外では説明できません
:図らずともすでに実証済みですよ、あれは
:現実に存在していたのだから、認めるほかあるまい
:データの検証がすべて終わればそうするよ
:ロンギヌスの槍は?
:先週、死海からこっちに陸揚げされたままです
:地下に送る前に処理は必要だろ。だいじょうぶか?
:提供者との接触実験は来月13日の予定だ。調整は間にあうよ
:きょうの実験は、例のフィールドの自我境界信号だったかな
:はい
キール:科学者というのはどうも自分の考えを信じすぎるからね
 ゲ :独善的ですか
キール:思いこみが激しすぎるんだよ。現実を的確に把握できん連中だからな
 ゲ :そういう人種が真実を求めている。皮肉なものです
キール:彼らはそんな、崇高なものではない。
    発見は喜びであり、理解は支配につながる。
    求めているのは自分の気持ちよさだけだ
:碇さんたちは今度の11日にこちらを発つそうです
:喫煙コーナーをもっと近くに設置してほしいな
:全施設禁煙の話もあったそうです。あるだけマシですよ
:そうなったらここにはいないさ。タバコなくして仕事はできんよ
:寒くてメシもマズいですからね、この地の果ては
:きょうもAランチか
:「いいかげん大阪の寿司が食いたい」ですか
:ちがう。九州ラーメンだよ
:どうも日本は小さくて、どこも同じに見えちゃいますわ
:そりゃ君の国が広すぎるんだよ


見当違いのところを映している画面
パイプがたくさん走っているところの一角が光る
“非常事態、非常事態、総員、防御服着用、
 第2層以下の作業員は、至急セントラルドグマ上部へ避難してください”

地下の足場のようなところの下方が光る
:表面の発光を止めろ! 予定限界値を越えている!
:アダムにダイブした因子は、すでに物理的融合を果たしています!
:ATフィールドが、すべて開放されていきます!

地上の足場のようなところが吹き飛んでいる様子
:だめだ! 磁場が保てない!
:槍だ! 槍を引きもどせ!
:沈んでいくぞ!

地下の塔のような足場もめちゃめちゃになっている
:わずかでもいい! 被害を最小限にくい止めろ!
:ガフの扉が開くと同時に、熱滅却処理を開始
:構成原子のクォーク単位での分解だ! 急げ!
:コンマ1秒でいい!
 奴自身にアンチATフィールドに干渉可能なエネルギーをしぼり出させるんだ!
:カウントダウン、進行中
:S2機関と起爆装置がリンクされています! 解除不能!
:すごい!
 歩きはじめた!
:地上からも、歩行を確認!
:すでに変換システムが、セットされています!
:羽根を広げている! 地上に出るぞ!


衛星軌道からの地球。南極の部分が赤く染まっている


**ミサトのシーンはカット


高層からの南極。大きな4枚の羽根を広げようとしている

海面(カプセルはナシ)

カプセルから出たミサトの主観(#12)
海の向こうでは2本の光柱が立ち、上空から浮遊物が落ちてきている
ミサトの胸の十字架のアップ


*2016年

にかぶってシンジの胸の十字架
引いて、赤い海に浮かんでいるシンジ(巨大レイなし)
シンジ:(M)‥‥‥母さん


[テロップ]2003年 箱根


*#21より

本部施設から野外施設に出てきたユイ
無言で通り過ぎる冬月


[テロップ]地下、人工進化研究所第1実験場


*#21より

やみより浮かび上がるエヴァ零号機の頭
両手と首だけの零号機
ナオコ:あの物体を我々ゲヒルンではアダムと呼んでいますが
    これは違います。オリジナルのものではありません
冬 月:では‥‥‥
ナオコ:そうです。アダムより人の作りしもの、エヴァです
 碇 :我々のアダム再生計画。通称E計画のひな型たる、エヴァ零号機だよ
冬 月:神のプロトタイプか


[テロップ]地上、芦の湖 湖畔


*DEATH,#26′より

湖の畔の木陰で話すユイと冬月
シンジをあやしているユイ
ユ イ:最後の悲劇を起さないための組織
    それが、ゼーレとゲヒルンですわ
冬 月:君の考えには賛同する。ゼーレではないよ

ユ イ:冬月先生。あの封印を解くことは大変、危険です
冬 月:資料は全て碇に渡してある
    個人でできることではないからね
    この前のようなことは、もうしないよ

ふと、ユイの方を見ると、スリーブから胸元がちらりと見える
冬 月:それと何となく警告も受けている
    あの連中が私を消すことは、造作もないようだ
ユ イ:生き残った人々も、です
    簡単なんですよ。人を滅ぼすのは
冬 月:だからといってキミが被験者になることもあるまい

シンジを抱き上げるユイ
ユ イ:「全ては流れのままに」ですわ
    そのために私はゼーレにいるのですから。シンジのためにも

冬 月:(M)あのレポートのままなのだな

ユイ、聞こえているが答えない
冬 月:ヒトが神に似せてエヴァを創る
    これが真の目的かね?
ユ イ:はい
    ヒトはこの星でしか生きられません
    でも、エヴァは無限に生きていられます
    その中に宿る人の心と共に


環のある赤い地球が過ぎ去り、血をあびた月が過ぎ去り、
太陽がフレームの中央にくる
ユ イ:たとえ、50億年たって、この地球も、月も ‥‥‥
    太陽さえなくしても残りますわ
    たった一人でも生きていけたら ‥‥‥
    とても寂しいけれど、生きていけるなら ‥‥‥


**DEATHより

フレーム中央の太陽がピンホール光に変わり、宇宙が体育館に変わっていく
シンジ:OFF(M)
    There ain't no such thing as a free lunch.  タンスターフル ‥‥
    「人はいつも払った分のみ、だけ、受け取れる」
    受け取った分、ちゃんと払わなきゃな

体育館の中に置かれたパイプイスがFI
扉が開き、チェロをかかえたシンジの影


[テロップ]長野県第2東京市(旧松本市)
[テロップ]第三中学校


**〔インサート〕中学校での英語の授業

先生の声(ミサトの声にするか?) OFF
:じゃ、シンジ君。次、訳して

シンジ
:はい。
:(椅子を引き、たちあがる音)
:私自身はひとつ以上の刑務所の中を見ている。だから、その言い方に従います
:いいえ、私は「前科者」というレッテルを誇りに思います
:私たち月世界の市民はかつて前科者であるか、またはその子孫です
:しかし、月世界自身は厳しい女性教師です
:その厳しい授業を生き抜いている人々に、恥ずかしく考える問題は何もない



[サブタイ]月は無慈悲な夜の女王



*体育館内

に置かれたパイプ椅子に座るシンジ
姿勢を正し、弦をかまえ、チェロを弾きはじめる


[テロップ]第三中学校講堂内
[テロップ]弦楽四重奏 練習開始二十二分前
[テロップ]チェロ ――第四絃
[テロップ]調絃
[テロップ]"Johann Sebastian BACH
      Suiten fur Violoncello soro Nr.1
      G-dur,BWV.1007"
[テロップ]I. Vorspier


*ここでOP
〔可能ならば、Mは林原めぐみの歌う「魂のルフラン」
 前奏をチェロのみに変更(できるのか?)
 そのときは上のテロップを変更          〕



**3年前の墓参り

[テロップ]2012年

ユイの墓〔#15と同様〕
シンジが先に墓の前におり、墓碑を見つめている
足音を聞き、ふりかえるシンジ
ゲンドウだけと思ったらレイがいて驚愕のシンジ
シンジ:誰?
 ゲ :綾波レイという
シンジ:(愛人の娘かと誤解して)
    ここは母さんの場所だよ!
 ゲ :知人の娘を預っているだけだ
    そして今日はシンジに会わせたくて連れて来ただけだ

シンジ:何の用だよ
    僕を放っておいて、他の子を預かるなんて
    そんなの、ひどいじゃないか
 ゲ :私にもこの娘にも大事な仕事がある。
    お前をかまう暇はない。
    それでも来たければ来るがいい

シンジ:父さんは‥‥ 僕はいらない子供なの?
 ゲ :来るのか来ないのか、それだけ答えろ
シンジ:イヤだと言ったら?
 ゲ :ならば好きにしろ。お前は必要ない

帰りはじめるゲンドウ
に続くレイの後ろ姿
レ イ:OFF (ぼそりと)逃げるのね
シンジ:なに!

シンジ、うつむいてた顔を上げるが



*2016年

赤パラのBGに半面の巨大レイ



*第3中学校講堂(セリフは一部#25′より)

チェロを弾くシンジまるで「殴られなきゃならないのは僕だ!」という感じで
〔つまり画面の変更はなし。Mも同一〕
シンジ:そうだ。逃げてばかりで
    優しさなんてかけらもない、ずるくて臆病なだけだ



[テロップ]2015年



*初号機前。レイが運ばれ、サキエルの攻撃(#1)で、
 ベッドから落ちたレイに駆け寄っているシンジ

苦しんでいるレイ
手を見るとレイの血がにじんでいる
シンジ:逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ ………
    やります
    僕が乗ります



*初号機、発進シーン。DEATHより(テロップなし)

:発進、準備!
:エヴァ初号機、発進準備!
:主電源、接続
:第1ロックボルト、外せ!
:アンビリカルブリッジ、移動開始
:第1拘束具、除去
:同じく、第2拘束具を、除去
:了解。エヴァ初号機、射出口へ
:発進準備完了
:発進!
:最終安全装置、解除!
:エヴァンゲリオン初号機、リフトオフ!


*やられっぱなしの初号機

:エヴァの防御システムは?
:シグナル、作動しません!
:フィールド、無展開!
:だめか!?
:損傷度0.8、1.7、4.6、10.5、38.2 ‥‥‥

:状況は!?
:頭部破損! 損害不明!
:活動維持に問題発生!
:パイロット、反応ありません!


[テロップ]暴走


*初号機、復活・暴走。使徒をたおす

:だめです! 完全に制御不能です!
:なんですって!
:まさか! 暴走!
:勝ったな
:ATフィールド!
:初号機もATフィールドを展開! 位相空間を中和していきます!
:いえ、侵食しているのよ
:あれがエヴァの、ほんとうの、姿



*ミサトのマンションの夜景

ミサト:シンジ君の荷物はもう届いてると思うわ。
    実は、あたしも先日この街に引っ越してきたばっかでね。
    さ、入って
シンジ:あ、あの、おじゃまします‥‥‥
ミサト:シンジ君? ここはあなたのウチなのよ
シンジ:‥‥‥はあ、
    た、ただいま
ミサト:お帰りなさい



*風呂につかるシンジ

シンジ:(M)‥‥葛城ミサトさん



*2016年

炭化した棒にくぎで十字架が打ち付けてある
シンジ:(M)悪い人じゃないんだ



*エヴァで練習をやっているシンジ〔DEATHより〕

以下、セリフはOFF
シンジ:(M)
   :いろいろあったんだ、ここに来て。
    来る前は、先生のところにいたんだ。
    穏やかでなにもない日々だった。
    ただそこにいるだけの
   :でもそれでもよかったんだ。
    僕には何もすることがなかったから
    生きることに、僕は何もなかったから

カヲル:人間がキライなのかい?
シンジ:別に‥‥‥ どうでもよかったんだと思う
    ただ、父さんは嫌いだった
リツコ:(無線)おはようシンジ君。調子はどう?
シンジ:‥‥‥慣れました。悪くないと思います

リツコ:(無線)ではきのうの続き。
    インダクションモード、始めるわよ
リツコ:(無線)目標をセンターに入れて、スイッチオン

リツコ:(無線)おちついて、目標をセンターに
シンジ:スイッチ



*母の病室〔DEATHより〕

母 親:あなたのパパはママが嫌いになったの。イラナくなったの
    ううん、最初から好きじゃなかったのよ
    最初からイラナかったのよきっと。だからママと死にましょ
    パパは私たちがイラナいもの
アスカ:(M)私はジャマなの? イラナイの?



長野県第2東京市第三中学校講堂にアスカが入ってくる
アスカ:おはよ、碇君
シンジ:あ、おはよ


[テロップ]同、第三中学校講堂内
[テロップ]弦楽四重奏 練習開始十分三十秒前


アスカ:OFF きょうなにやるんだっけ
シンジ:OFF パッヘルベルのカノン
アスカ:OFF いいわねえチェロは。和音のアルペジオだけなんだもの


[テロップ]ヴァイオリン ――第二絃
[テロップ]調絃
[テロップ]"Johann Sebastian BACH
      Partita III fur Violino soro
      E-dur,BWV.1006"
[テロップ]3.Gavotte in Rondo



*DEATH より

夜の空母の甲板上(月のシーンは入れない)で寝っころがっているアスカと加持
ラジオ〔ラジオから調絃の音〕
アスカ:あ〜 明日はもう日本か
    お昼にはミサトが迎えに来るって言ってたし。
    ちぇー、加持さんともしばらくお別れね。つまんないの
    ぶーぅ

と、アスカ、口をふくらます
それには全く反応しないでセリフ
加 持:日本に着けば新しいボーイフレンドもいっぱいできるさ。
    サードチルドレンは男の子だって話だぞ
アスカ:バカなガキに興味はないわ

アスカ、加持の方にころがっていきながら
アスカ:私が好きなのは加持さんだけよ


*#26′より

シンジ:判らない
    アスカはなんにも言わないもの
    何も言わない、何も話さないくせに判ってくれなんて、無理だよ!!


*#9 or DEATHより

朝、登校途中でシンジに声かけるアスカ〔#9〕
アスカ:シンジ、グーテンモルゲン!
シンジ:ぐ、ぐーてんもるげん
アスカ:まぁーた朝から辛気くさい顔して。
    このワタシが声かけてんのよ? ちったぁ嬉しそうな顔しなさいよ。

と、シンジにでこピンするアスカ
アスカ:で、ここにいるんでしょ、もうひとり
シンジ:だれが?
アスカ:あんたバカぁ? ファーストチルドレンにきまってるじゃない
シンジ:ああ、綾波なら

と、シンジ、階下の綾波を見る
アスカ、綾波の下に降りている
アスカ:ハロウ! あなたがアヤナミレイね、プロトタイプのパイロット。
    ワタシ、アスカ。惣流・アスカラングレー。
    エヴァ弐号機のパイロット。
    なかよくしましょ?
レ イ:どうして?
アスカ:その方が都合がいいからよ、イロイロとね
レ イ:命令があればそうするわ
アスカ:‥‥‥かわったコねぇ?



*第三中学校講堂内

長野県第2東京市第三中学校講堂にレイが入ってくる
レ イ:おはよう


[テロップ]同じく、第三中学校講堂内


なぜか、アスカが含み笑いをしている
アスカ:フフッ、クスクス‥‥‥


[テロップ]ヴィオラ ―――第三絃
[テロップ]演奏練習開始 五分四十三秒前

アスカ:フフッ、クスクス‥‥‥


[テロップ]調絃



*病院の廊下〔#2より〕

シンジの手前をベッドが通過していく
ベッドの上のレイはシンジを見ている


*DEATH より
プラグの扉を開けて何か調整しているレイ
後ろからゲンドウが来て、レイとなにやら話している
信じられない顔のシンジ
やさしい顔のゲンドウ
OFFでセリフ
リツコ:いい子よとても。
    あなたのお父さんに似て、とても不器用だけど
シンジ:不器用って、なにがですか?
リツコ:生きることが


*レイの部屋〔DEATH又は#5〕

眼鏡をかけてるシンジ(上のゲンドウと同ポ)
ヒビ割れたレンズの向こうにシャワーを浴びたレイが見える
レイ、シンジのかけている眼鏡をとろうと怒って迫る
シンジ:あっ、‥‥‥いや、あの、ぼくはっべつに、ああっ

シンジ、後ずさりしようとするが、コケて2人とも倒れてしまう
レイに馬乗りとなってしまうシンジ。凍りついて動かない
レ イ:どいてくれる?

シンジ、気がつくと、レイの胸をわし掴みしている
驚くシンジ
シンジ:……え? あっ! ああ、あのっ

我関せず起き上がるレイ
パンツをはきかける


*更衣室〔#6〕

パンツを脱ぎかけるレイ(上と同ポ)なめてシルエットのシンジ
着替えの済んでいるシンジ。深い考えなく
シンジ:(M)これで死ぬのかもしれないね
レ イ:あなたは死なないわ。私が守るもの



*機体相互互換テスト〔#14〕

[テロップ]第1回機体相互互換テスト 被験者 碇シンジ


リツコ:どう?シンジ君
    零号機のエントリープラグは
シンジ:‥‥‥ 綾波の匂いがする


[テロップ]第1回機体相互互換テスト 被験者 綾波レイ


レイの詩
:山、重い山、時間をかけて変わるもの
:空、青い空、目に見えないもの、目に見えるもの
:太陽、ひとつしかないもの
:水、気持ちのいいこと、碇司令
:花、同じものがいっぱい、いらないものもいっぱい
:空、赤い、赤い空、赤い色、赤い色は嫌い
:流れる水、血、血の匂い、血を流さない女
:赤い土から造られた人間、男と女から造られた人間

:街、人の造りだしたもの
:エヴァ、人の造りだしたもの
:人は何? 神さまが造りだしたもの、人は人が造りだしたもの

:私にあるものは命、心、心の容れ物、エントリープラグ、それは魂の座
:これは誰、これは私、私は誰?
:私は何? 私は何? 私は何? 私は何?

:私は自分、この物体が自分、自分を作っている形
:目に見える私、でも私が私でない感じ
:とても変、身体が溶けていく感じ
:私が分らなくなる、私の形が消えていく、私で無い人を感じる
:誰か居るの、この先に‥‥‥

:碇君、この人知ってる、葛城三佐、赤城博士、みんな、クラスメート、
:2号機パイロット、碇司令
:あなた誰? あなた誰? あなた誰?



*シンジ?のインナースペース、電車内〔#19〕

レイ(OFF)
:碇君。どうしてあんなことしたの?
 碇君はわかろうとしたの? お父さんのこと

:(セリフは#5より)
 あなた碇司令の息子でしょ
 信じられないの? お父さんの仕事が

レイになぐられるシンジ〔#5〕



*シンジのインナースペース〔#16〕

シンジの頬に手がかかっていく
シンジ:母さん‥‥



*病室〔#16〕

看病していたらしいレイ
起き上がるシンジ
シンジ:もう大丈夫だよ
レ イ:そう、よかったわね



*エレベータ内のシンジとレイ〔#15〕

シンジ:何かお母さんって感じがした
レ イ:お母さん?
シンジ:案外、綾波って主婦とか似合ったりしてハハ
レ イ:‥‥‥ 何を言うのよ


シンジが取り込まれ、いつになく感情的に見えるレイ〔#16〕
レ イ:碇君!



*使徒に犯されるレイ〔#23〕

:これは私の心?
 碇君といっしょになりたい?

インテリアのディスクが高速回転をしはじめる


発令所のインサート
伊吹:コアが潰れます。臨界突破!


ハッとふりかえるレイ
光の中、見えるシンジの笑顔(#6)
開かれる瞳。流れる涙
芦の湖なめて第3新東京市。大爆発



*ダミープラグ前(ビデオ版#23)

なにか作業をしている碇
ダミープラグ
後ろで冬月
冬月:(つぶやくように)レイか...
   彼女は俺の絶望の産物であり、未だお前の希望のヨリシロでもある
   やはり忘れる方が無理というものか

何も言わず作業を続ける、碇



*長大なエスカレーター(ビデオ版#24)

登り口にいるカヲル。軽い驚きのレイ
カヲル:お互いに、この星で生きていく体は、リリンと同じ形へと行き着いたか
   :綾波レイ。君は僕と同じだね



*DEATH より

体育館の扉が開き、カヲルが入ってくる
アスカ:おっそい〜
カヲル:ハハッ、ごめんごめん



[テロップ]演奏練習開始時間
[テロップ]定刻――
[テロップ]ヴァイオリン ――第一絃
[テロップ]調絃



*荒野に一人、座っているカヲル(#24)

カヲル:(鼻歌の代わりに調弦の音)
    歌はいいね
シンジ:え?
カヲル:歌は心を潤してくれる。リリンの生みだした文化の極みだよ
    そう感じないか? 碇シンジ君



[テロップ]弦楽四重奏
[テロップ]JOHANN PACHELBEL
[テロップ]Kanon
[テロップ]D-dur

(ED用のフルコーラスバージョンを使う。曲のFOを下のリリス前に合わせる)



*リツコ・シンジ・ミサトが立つダミープラグの試験管前

試験管の中は空っぽ
その前に立つ3人

スイッチを入れるリツコ
まぶしい光
そして、壁全面の水槽
オレンジ色の水の中に浮かぶたくさんの同じ人影(水族館の回遊魚のごとく)
レイと同じ姿をしている
シンジ:...綾波、レイ?

いっせいにシンジを見るレイたち
背筋の寒くなるシンジ

冷たい笑顔でポケットに忍ばせていた端末のスイッチを入れるリツコ
水槽の水の色が赤く変色していく
次々と五体がばらばらに崩れていくレイの姿をしたもの〔笑い声ナシ〕
(シルエットで見せる。まるで接着剤が溶解し、継ぎ目が外れていくように)

静かに沈んでいく



*2016年

赤い海の波打ち際

〔インサート#25′より〕
「KAWORU−01」のダミープラグ
の入るエヴァ量産機

オブジェと化したエヴァ量産機



*リリス前〔DEATH又は#24〕

カヲル:僕が生き続けることが、僕の運命だからだよ。結果人が滅びてもね
    だが、このまま死ぬこともできる。生と死とは等価値なんだ
    自らの死、それが唯一僕の絶対的自由なんだよ
シンジ:何を...
    カヲル君、君が何をいっているのかわからないよ
    カヲル君!
カヲル:遺言だよ
    さあ、僕を消してくれ。そうしなければ君らが消えることになる
    滅びの時を免れて、未来を与えられる生命体はひとつしか選ばれないんだ
    そして、きみは死すべき存在ではない

カヲル:君達には未来が必要だ


(間)


カヲル:ありがとう。君にあえて、うれしかったよ
〔カノンの曲、ここまでか?〕



*ミサト宅のダイニング〔#26′ただしMは変更〕

テーブルに突っ伏しているアスカ
背後からアスカに近づくシンジ
シンジ:何か役に立ちたいんだ
    ずっと一緒にいたいんだ
アスカ:じゃあ、何もしないで
    もうそばに来ないで
    あんた、私を傷つけるだけだもの

突っ伏しているアスカをのぞき込むシンジ
シンジ:アスカ、助けてよ
    ねえ、アスカじゃないとダメなんだ

顔を起こしてシンジをじろりと見るアスカ
アスカ:嘘ね
シンジ:はっ!

立ち上がり、シンジに詰め寄るアスカ
アスカ:あんた、誰でもいいんでしょ
    ミサトもファーストも恐いから
    お父さんもお母さんも恐いから!

テーブルの周りをよろめきながら後ずさっていくシンジ
シンジに詰め寄っていくアスカ
アスカ:私に逃げてるだけじゃないの
シンジ:助けてよ
アスカ:それが一番楽で傷つかないもの
シンジ:ねえ、僕を助けてよ!
アスカ:ほんとに他人を好きになったことないのよ!

シンジを突き飛ばすアスカ
アスカに突き飛ばされコーヒーメーカーごと床に倒れていくシンジ
飛び散るコーヒー
加熱部に触れたコーヒーが湯気をたてる
アスカ:自分しかここに居ないのよっ
    その自分も好きだと感じたこと、ないのよ!

こぼれたコーヒーの上に倒れているシンジ
アスカ:哀れね

シンジを見下すようにしているアスカ
〔以下セリフ・テロップなし
 サブミナル映像はナシで別なものにする方がいいか?〕
かわりにOFFでシンジのMONO
〔このセリフ終わるまで左は#26′と同一だが、セリフなし
 Mは「主よ甘き死と喜びを」(一考)
 尺はM合わせで、Aパート終了まで。テンポは遅い目でOK〕
よろめきながら立ち上がるシンジ

突然テーブルをひっくり返すシンジ

テーブルの上のカップが床に落ちる
イスを振り回すシンジ

イスを投げるシンジ
アスカの足下に転がるイス
俯いて、息を切らしているシンジ

目の前でシンジを見ているアスカ

アスカの言葉で完全に動きの止まるシンジ
次の瞬間、アスカの喉に腕を伸ばすシンジ
アスカを持ち上げるように思い切り力を込めるシンジ
アスカの体がだんだんと宙に浮き、床から踵が離れる

………
〔と続く〕
:あそこではイヤなコトしかなかった気がする
 だからきっと、逃げ出してもよかったんだ
:でも、逃げた所にもいいコトはなかった

(間)

:自分勝手な思いこみに過ぎないのかもしれない
:祈りみたいなモノなんだ
:ずっと続くはずないんだ
:いつかは裏切られるんだ
:僕を、見捨てるんだ

(間)

:でも僕は、ずっと好きだと思ってくれていた
 その気持ちは、本当だと思うから



**〔DEATH又は#6より〕

大きな満月
レ イ:絆だから‥‥‥ みんなとの
シンジ:強いんだな、綾波は
レ イ:そう?
シンジ:そうだよ。
    僕は‥‥‥ 僕はダメだな‥‥‥ ダメかもしれない


みんなのイメージ〔#26〕
シンジ:(M)でも、がんばるよ

赤い海
シンジ:(M)もう一度会いたいと思ったその気持ちは、本当だと思うから

PANUPすると血の帯がかかっているような満月





[Aパート終了]


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2000. 2.06
2000. 2.22 裏26話Bのアップに伴いフッタ・ヘッダ相当部分を修正
2000. 5.05 細かいミスを修正。第27話Bのアップに伴い フッタ・ヘッダ相当部分を修正
      SF小説『月は無慈悲な夜の女王』にある一節を シンジの調弦あたりに追加
      カヲルの調弦あたりを修正
2000. 5.14 M(音楽)変更の指示を追加。その他、細かいミスを修正
      ドボルザークの曲を弾くシーンを書き忘れていたので修正
      シンジのMONOを絵コンテ版に合わせて修正



I need you.
(send me message(future)) Take care of yourself.
(go to ss-index-page) Love is Destructive.
(go to before-page) Do you love me ?
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